ホーム > 根っこの成長 > 2010年8月 環境から生まれるつながり〜海岸清掃〜

根っこの成長

2010年8月
環境から生まれるつながり〜海岸清掃〜

gomihiroi.jpg7月8日、平和学園幼稚園の年長児と平和学園小学校の5年生とで海岸清掃を行いました。海岸清掃の経験のある年長児から「また、みんなでゴミ拾いに行きたい」という声が上がったことがきっかけでした。また、5年生は環境問題の授業で様々な学びをしているため幼稚園からお誘いの声をかけるとペットボトルキャップの回収を通じて更に環境問題への意識を持っていたこともあり、快く了承してくれました。

当日、見事に晴れ渡った空の下、5年生と年長児で手を繋ぎ、海岸まで歩いていきました。幼稚園ではいちばんのお兄さんとお姉さんの子どもたちですが、この時ばかりは自分たちのほうが小さな子どもです。車道側を小学生が歩いて守ってくれます。いつもは視線を下げて年少や年中の子どもに話しかけている子どもたちが小学生を見上げて話をしています。うれしいような恥ずかしいような、そんな表情を浮かべていました。
「名前は?」「今度、遊んで。」「Wii持ってる?」(年長児の言葉)
「暑くない?大丈夫?」「どこの小学校に行くの?」「好きな友だちいる?」(小学生の言葉)
話をしながら歩いていくと、あっという間に海岸に到着しました。

燃えるごみと燃えないごみの袋を持ち海岸のゴミを拾います。年長の子どもたちはゴミを拾うと「これは燃える?燃えない?」と小学生に確認をして袋に捨てていきます。トングを持参してきた小学生が年長の子どもにトングを貸してくれ自分は手で黙々とゴミを拾うという姿もありました。一緒にゴミ拾いをしていた年長児を見失ってしまった小学生が大きな声で「○○〜!(子どもの名前)」と探し回ってくれる姿もありました。暑さとゴミの多さにため息をつきながらも頑張ってゴミ拾いを行いました。帰り道も小学生とともに歩きました。最後にはお互い「ありがとう」と声を掛け合いました。

幼稚園に戻り、子どもたちに感想を聞きました。「小学生が優しかった」「また一緒に行きたい。」という声が上がると共に「まだまだ、たくさんゴミがあったから拾わないといけない」「鳥が死んでいた。もしかしたらゴミを食べちゃったのかもしれない。」「魚が死んでいるのも見た。海の中も汚いのかも。」「タバコを捨てたのは大人だと思う。何で捨てるんだろう?」といった感想も上がりました。どうしてだろう?という疑問が子どもたちの中にあり、どうしたらいいのだろう?とその先を考えようとする思いも生まれてきています。ゴミを拾うことを通じて、また次に自分たちにできることを考え始めます。1人の声が幼稚園の子どもを動かし、小学校へ声が届きました。私たちには思いもよらないような意見を発信させ、知らない間に大きな波を作り上げてしまう平和学園幼稚園の子どもたちです。次はどんなことが起きるのか、私たち大人も楽しみでなりません。

前の記事 : 2010年7月 環境から生まれるつながり〜エコキャップ〜
次の記事 : 2010年9月 環境から生まれるつながり〜お泊り保育〜

このページの先頭へ