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根っこの成長

2011年1月
環境から生まれるつながり〜年長組クリスマスプレゼント作り〜

2011-1.jpg「う〜ん...ママは服も欲しいと思うし、靴も足りない気がする、服もあげたいし、指輪とかネックレスも喜ぶと思う。あとはマフラーとか手袋も作ってあげたい。全部あげたいから決められない。」

お母さんへのクリスマスプレゼントを何にするか考えていた時の年長組の女の子の言葉です。平和学園幼稚園の年長組の子どもたちはお家の人へのクリスマスプレゼントに何を贈りたいかを考え作っていきます。女の子の言葉にあったようなものから、木で作ったイスをあげたい、お財布をあげたい、手袋を編んであげたい、本当に様々な贈り物が出てきます。それぞれの子どもがお家の人のことを考え、布や毛糸選びの様子を見ていると好きな色はどれだろうと悩んでいます。自分がもらってうれしいものではなく相手がもらってうれしいものはなんだろうということを考えていきます。

ある男の子は「僕は貝殻を使って、ネックレスを作ってあげたい。お家から貝殻を持ってくるね。でも、お母さんに秘密にしたいから、お母さんが起きる前にカバンにいれてくるね。」とうれしそうに教師に伝えてきました。お母さんに内緒でプレゼントをしてびっくりさせて喜ばせたい、そんな想いがあるのだと思います。

プレゼント作りをしている子どもたちは丁寧に思いを持って作業に向かっていきます。男の子たちは慣れない縫い物やミシンでの作業に頭を抱え、時折作業から離れ自分たちでリフレッシュしてから作業に戻ったり、友だちや教師に相談して前に進んでいきます。女の子たちは子ども版の井戸端会議とでも言えるでしょうか、あれやこれや話しながらも堅実に作業を進めていきます。

子どもたちは普段の遊びから身に付けてきた力、以前ご紹介した水族館活動や運動会での活動といった行事で身に付けてきた力を活用して、このプレゼント作りに向かっています。また、プレゼント作りの姿勢に関しても日頃の保育の中で培ってきた力が大きいのではと思います。例えば、相手の気持ちを考え何かをしてあげるということ。自分より小さな年中組、年少組の子どもたちへの関わり方から学んできたこと。自分を守ってくれる人たちや神様に対しての「ありがとう」の気持ちの表し方。特別な形として何かを教えてきたわけではなく子どもたちが自ら体験的に獲得してきた力が身になり発揮されているのだと思います。

年長組の子どもたちにとって幼稚園で最後に経験するクリスマス。プレゼント作りを行い、本当のクリスマスってどんなことなのだろう、献金って何でするんだろうということを考えました。ページェント(キリストの降誕劇)をやろう。と練習も重ねました。そんな慌しい1ヶ月と同時に2学期が終わりました。残された3学期、子どもたちと過ごせる時間は残りわずかなのだと日々感じています。

プレゼント作りを通して子どもたちが築き上げてきた力を存分に見させてもらい驚かされることが多くありました。

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