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根っこの成長

2011年2月
環境から生まれるつながり〜平和学園小学校のおもちつきに招待されて〜

1102-1.jpg週に1度、平和学園幼稚園の子どもたち(年中・年長)は平和学園小学校内にあるグレーニアホールという施設をお借りして礼拝を守っています。

12月のある礼拝の日のことです。礼拝を終えると4年生の子どもたちが来ました。幼稚園の子どもたちに伝えたいことがあるとのことでした。1月に4年生が中心となって行うおもちつきに、幼稚園の子どもたちを招待してくれるというのです。
そして、4年生が育て収穫したもち米を見せてくれました。小さな子どもたちにも分かるように、お米の保存方法(一升瓶に入っているものを見せてくれました)や、おもちの作り方などを教えてくれました。「知ってるー!」の声や、まだ何も聞いていないのにおもちが貰えると早合点して喜んでいる子ども、ぽかーんと小学生を見ている子どもなど反応はそれぞれでした。
また、小学生から宿題も出ました。「どんな味のおもちが食べたいか、お部屋に戻って話し合ってきてください。考えてもらったものを作ってあげられるかは分からないけれど。お願いします。」
自分たちが考えたものを作ってくれるかもしれない。その場で「きなこー!」「あんこ!」「しょうゆー!」などの声があがりました。

その日の帰りに、どんな味のおもちが食べたいか考えました。
きなこ、あんこ、いそべ、ずんだ、おしょうゆと砂糖、大根おろしといったオーソドックスなもの。チョコ、じゃがりこ、ポテトチップスなどのお菓子類。ブラックペッパー、シナモンといったもしかしたら合うかなぁと思えるもの。まぐろ、ざくろなど・・・なものまで。たくさんの候補を上げました。
そして、考えた味を伝えに数人の子どもたちが4年生の教室へ足を運びました。幼稚園の中では物怖じせずに意見を言える年長の子どもたちですが、小学校の教室となると話は別なようで静かになってしまいました。しかし、さすがの小学生。そんな子どもたちを気遣い優しく言葉をかけてくれました。幼稚園の子どもと小学生が共通で考えていたものがあると共感し喜んでくれたりもしました。しっかりと受け止めてもらった幼稚園の子どもたちは満足した顔で戻ってきました。

1102-2.jpgそして当日、熱気溢れる校庭で行われるもちつきを年少組から年中組の子どもたち200名で見学と試食をさせていただきました。力強く杵を振りかざす小学生。「よいしょっ!」の声に合わせて幼稚園の子どもたちも元気に声を出します。幼稚園の子どもたちが見やすいように案内をしてくれました。分かりやすい説明をしてくれました。つきたての4種類のおもちから好きなものを選び美味しく頂きました。短い時間でしたが園児と小学生のふれあいがありました。

今回のおもちつきに幼稚園の子どもを招待するにあたって、4年生の子どもたちはこんなことを話し合ったそうです。

「幼稚園の子を招待したいけど、幼稚園の子たちのことを知らない。」
「どんなものが好きか、食べてもらうのであれば、何が好きなのかアンケートをとって、メニューに取り入れよう。」
「一緒に遊ぶのはどうか。」
「自己紹介をしに行くのはどうか。」
などです。大きな小学生が幼稚園の子どもたちの目線まで降りてきてくれたことで、つながりが生まれコミュニケーションが生まれました。同じ敷地の頼れる優しいお兄さんとお姉さん、そして先生方。幼稚園の子どもたちは平和学園小学校にも支えられ、つながり、生活を送っています。

おもちをほお張る子どもたち。一生懸命におもちを作り説明してくれる子どもたち。幼稚園と小学校の子どもたち、それぞれの満足感が溢れている、そんな寒くても温かい1日でした。

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