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根っこの成長

2011年11月
響きあう仲間たち〜運動会編〜

「運動会やりませんか?」

ある日、年中組のお部屋に年長組の子どもたちがやってきて、こんな言葉を残していきました。平和学園幼稚園の運動会は、年長組の「やりたい!」という思いから始まり、年長組の子どもたちが「今楽しいこと」から創り上げていきます。
このお誘いがあってから、年中組の子どもたちに聞きました。「年長さんから運動会のお誘いがあったけど、どうする?」「やりたい!」とすぐに答える子どもたちも、「どうしよう・・・」と考える子どもたちもいました。考えている子どもたちとは、運動会のおもしろさやどうしてやりたくないのかを話し合いました。そうして、1人ひとりが思いを抱えながら、運動会に向かう決心をし、年長組の子どもたちにお返事をしました。

「運動会やります!」

運動会をすることが決まったら、競技を考えます。その競技も子どもたちが考えるので、豊かな発想力に富んでいます。そして、何より子どもたちの遊びがつまっています。
先月のこの場で紹介した洋服屋さん。「モデルごっこ」と名前を変え、運動会でファッションショーを行うこととなりました。運動会当日には、子どもたち手作りの衣装を身にまとい、堂々とレッドカーペットを歩いていきました。1人ひとりモデルさんのようにかわいいポーズとキラキラ笑顔できめていました。こうして、遊びが広がり、運動会の競技へとつながります。
また、先月お伝えしたように、年長組から年中組に受け継がれていくものも大きいです。年長組がお部屋で音楽を流して踊っていると、隣の年中組からも楽しそうに音楽が流れ、ダンスが始まりました。「わたしたちも運動会でやりたい!」子どもたち同士の影響は本当に大きいです。年中組にとって、年長組はあこがれの存在なのでしょう。一緒にチアリーダーをすることとなりました。きっとこの経験が、また来年の運動会の競技へとつながっていくのかもしれません。

子どもたち手作りの運動会です。係も年長組が担い、放送、ライン引き、用具の準備と行います。年少係や年中係など、それぞれの学年のお手伝いをしてくれる子どもたちもいます。そうして、あこがれの年長組から愛されてきたからこそ、その年長組の運動会を土台に、次の年には自分たちで創り上げていきます。こうして、自分たちで創り上げていくからこそ、子どもたちには達成感があるのだと思います。
終わった頃には、疲れきった表情の中に、キラキラ輝く成長が見られました。「自分たちの運動会」を達成したのです。年長組の「今楽しいこと」が響きあい、毎年新しい運動会が創られていくのです。

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