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根っこの成長

2011年8月
響きあう仲間たち〜水族館編〜

今年も平和学園幼稚園のホールに、水族館がやってきました。
年長組は、毎日絵の具だらけになりながら、遊ぶ時間も惜しんで、思い思いの魚を創り上げていきます。園外学習で江ノ島水族館に出かけ、そこで見た魚の世界を図鑑を片手に再現していきます。くらげ、いわし、かに、カクレクマノミ、クロマグロ、ジンベイザメ・・・。最初は、くらげやひとでがチラホラお部屋に見られていたのが、お部屋から出られないほどのジンベイザメが出現し、あっという間に幼稚園ホールが青の世界へと変わります。そして、最近では、年長組の「水族館のうた」の元気な声が、ホールからお部屋から廊下から響くようになりました。いよいよ完成の時が近づいているのでしょうか。

2011-8.jpgそうしてホールに飾られた水族館の変化を年中組、年少組の子どもたちも見ています。「水族館できてたよ」「水族館が変わってた」「大きな魚がいたよ」その変化に気付いては、報告をしてくれます。

ある日、年長組の毎日の頑張りを見た年中組からプレゼントをしたいとの声が上がりました。その数日前から、忙しい年長組に代わって、外掃除をしてみたり、年長組のお部屋掃除をして、サークルを作ってみたりと、年中組にできることを行って、少しでも頑張る年長組への思いを形にしてきました。

「年長さんは、毎日作ってるんだよ」「遊ばないで、頑張ってるんだって」平和学園幼稚園では、年中組と年長組のお部屋が隣同士です。きっと毎日の生活の中で、日々頑張る年長組の姿を見てきたのでしょう。「絵の具を使ってるんだよ」「お魚の絵本(図鑑)を見てたよ」そうして、年中組では、収穫したにんじんを使って、にんじんケーキを作り、「頑張っている年長さんに届けたい!」ということになりました。もちろん年長組には内緒です。クッキングをしながら、年長組が部屋の前を通るたび、「し〜っ」と子どもたち同士で目を見合わせます。ケーキを焼きにオーブンに行くまでも、「絶対年長さんに見せないでね」と念を押されました。そうしてできたにんじんケーキを翌日みんなで届けにいきました。「水族館頑張ってくれて、ありがとう」子どもたちのまっすぐな気持ちとケーキが年長組に届けられました。

お弁当後ににんじんケーキを食べた年長組が、「水族館のうた」の練習を終えて帰る途中で、年中組の部屋にいたわたしに「にんじんケーキおいしかったよ」とどの子からも話してもらい、次の日に年中組の子どもたちに伝えました。なんだかうれしそうです。そして、数日後、年長組の子どもたちが年中組に水族館を見せてくれました。作った魚の説明もしてくれます。その時の最初の言葉は、「にんじんケーキ作ってくれて、ありがとう」でした。そして、最後の言葉は「水族館見てくれてありがとう」です。その言葉に年中組も「水族館見せてくれてありがとう」と応えます。本当に「ありがとう」がいっぱいの幼稚園だと思います。「ありがとう」のひびきあいに出会うことができました。


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