平和三角定規
4月17日(金)は神奈川県の私立小学校の教員研修会でした。
本校の教員も大勢参加しました。教科や分野に分かれてそれぞれ研修を深めます。
算数部には約50名の教師が参加しました。
今回の算数部では3人の教師が、それぞれの実践を報告します。その中に平和学園=臼屋幸の名前がありました。
「平和三角定規について」の発表です。
「平和三角定規」は平和学園小学校の算数部が考えた平和オリジナルの教具。
「楽しみながら、角や図形の感覚・特徴・性質などを理解し、更に、分数、時計、面積、割合、数列・・・などまで学習が広がっていく」という実に欲張った三角定規です。
学校では、昨年度の3年生と5年生の授業に使いデビューをしています。
今回は神奈川県レベルでのデビューになります。
「教科書では4年生ですが、本校では、3年生で角の大きさを表す普遍単位の『°』を教えています。
長さの概念を学ぶとすぐに普遍単位の『cm』、重さのときは『g』を習うように、概念にあたる普遍単位を学ぶことが大切だと考えるからです・・・。」といった感じで臼屋先生の発表が始まりました。
この三角定規の特徴、利点、各学年でどのように使えるかをざっと話した後、参加している先生方にもいろいろとやってもらいました。
「まず、30°、60°、90°の三角定規を3枚使って、この三角形の相似形を作ってください。」
30°、60°、90°の三角定規は4人テーブルにつき16枚ずつ配ってあります。
先生たちはそれぞれのテーブルごとに「あーでもない。」「こーでもない。」といいながら三角定規と格闘をしています。
1分経過・・・数人の先生は出来たようです。
「できた!」ところどころから喜びの歓声が上がります。
半分ぐらいの先生が出来たところで、代表の先生にやってもらいました。
拍手!
「次は、この三角定規を4枚使って、いろいろな種類の四角形を作って、出来た四角形の名前を書いていってください。」
どのテーブルもパッと作業に入りました。
みなさん、もう、夢中!・・・長方形、台形、ひし形・・・次々に出来上がっていきます。
行き詰ってくるとテーブル内の先生方の相談も始まりました。
中には、「もう全部できた。」とすまし顔の先生もいます。
ここですかさず「全ての種類の四角形が出来ます。」と臼屋先生から声がかかります。
「えー、本当ですか?」
「本当です!」
・・・しばらくして・・・
「正方形は無理なんじゃないですか?」
「出来ます。」
・・・
「では、答え合わせをしましょう。」
台形、長方形、ひし形、平行四辺形・・・と順調に進み、最後に正方形・・・。
出来た先生は、ほんの数名。
前に出てやってもらうと「なーるほど!」「あー。」の声が・・・。
「では、6枚で、正六角形はできますか?同じ発想です。・・・時間がないので私がやります。」
臼屋先生が正六角形を作ると、「ほー!!」と感嘆の声。
「さらに正十二角形もできますよ。これも風車から作ります。」
と言いながらやって見せると
「ああ、ああ!」
感心のため息が漏れました。
最後に、去年の12月に3年生でやった実践報告を写真を交えて行いました。
子どもたちが、数枚~300枚の三角定規を組み合わせて作った作品を見て、みなさん、みなさん、もうびっくりするのみ、という感じでした。
「これで、発表を終わります。」
と臼屋先生が締めると、教室中が大きな拍手で包まれました。
研修会後、
「先生、その三角定規はどこで注文できるのですか?」
という問い合わせが殺到しました。
「平和三角定規」については、ホームページで後日、詳しくお知らせします。
前の記事 : 放課後のお楽しみタイム
次の記事 : 皆さんに、一番伝えたいこと・・・