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れんらく帳

自然と友だちの中で・・・

2014年5月22日学校生活

 この2泊3日は子どもたちにとって、どんな時だったのでしょう。楽しかったのでしょうか。さみしかったのでしょうか。ただ確実なことは何かに気づいて帰ってきたのだと思います。

 

 出発の時もなんだか複雑な表情でした。友だちとの毎日にうれしさもありながら、家族と離れるさみしさがどこかにひっそり隠れています。到着すると、礼拝などに続いて1日目の大きな出来事、カレー作りが始まります。慣れない手つきでピーラーや包丁を使います。見ているわたしの方がヒヤヒヤして

「うわっ」

「あっ!」

と思わず声が出てしまいました。けれど、練習をしている5年生のもと、一生懸命な表情で取り組んでいました。

「おうちでも手伝ってるから大丈夫♪」という頼もしい女の子。

じゃがいもを見つめ、「どうするの?」と聞く男の子。

「だって、やったことないんだもん!」

「だから、やってみるんだよ」

と応援し、ピーラーを渡しました。

   他にも「芽はこうして取るといいよ」などなど各グループに声はかけながらも、子どもたちの力に任せました。どんなことも自分でやってみることは大きな経験です。火おこしもまたそうです。5年生は理科で練習をしていましたが、やはりなかなかつきません。マッチは何本すられたことでしょう。箱の中のマッチがなくなったグループもありましたね。そんなグループに火がついている隣のグループが火のついた薪を入れてくれました。ありがとう。先生にずいぶん手伝ってもらったグループもありましたが、最後に助けてくれるのは、やっぱりお友だちでした。いつも何気なく食卓に並ぶカレーです。けれど、こんなに頑張ることなのだと発見してくれたのではないでしょうか。そうして、並んだカレーは本当においしかったです。子どもたちも大満足。今年はほとんど残ることなく食べていました。おいしいカレーをありがとう。

 そして、夜がやってきます。男の子たちは、どうやら楽しんでいた(すぎていた!?)と聞いています。女の子たちは、夜が更けゆくに従って泣いている声が聞こえてきました。疲れてぐっすり眠る子もいましたが、やはり夜はさみしくなります。6年生や高学年のお姉さんに一緒に寝てもらった子もいましたね。反対に、さみしくなった高学年のお姉さんを慰めている子もいましたね(たのもしい!)。そうして、支え合って過ごしていました。なかなか眠れず、夜遅くになってしまった子もいましたね。「明日はハイキングだから疲れちゃうよ」と話して、なんとか眠りについてもらいました。

 けれど、やはり予報通りの雨が朝から、いえ、夜中から降り始めていました。残念ながら、今年は2日目全日程が雨プロとなりました。YMCAの方のネイチャーゲーム(すっかりはまって、その後わたしのところに「キャンパー座りましょう」と突然言いに来た男の子がいました。おうちでも聞いてみてくださいね。)、それぞれが用意したグループごとの雨プロで過ごしました。その間に「6年生であること」を6年生にお話したグループもありました。6年生も楽しみたい!けれど、小さな子どもたちも楽しむことができるように我慢しなくてはいけないところもあるのです。そのバランスがとれなくなってしまうこともあります。3年生の子どもたちは当たり前ですが、まだそこまで思いを寄せることは難しいです。3年生なりの頑張りですから、ときには6年生を困らせもします。けれど、それが6年生の成長へとつながることもあります。また、3年生はそうした場面で6年生にしてもらったことをきっときっと覚えていて、6年生になったときに3年生の自分を振り返り、また次の子どもたちに伝えていくのだと思います。そんな子どもたちの未来を思う2日目となりました。夜のキャンプファイヤーでは、6年生が楽しませてくれた後、6年生のメッセージがありました。それを聞いて泣いている3年生がいました。3年生には6年生に兄弟がいる子もいるので、身近だったのかもしれません。その6年生の思いをどうか心に蓄え、みんなが6年生になった時の力にしてほしいと思います。先生たちのげき(アクマを追いかけていた元気な3年生たち。ソッチは見ていてヒヤヒヤしました。内容は聞いてみてください。)、ゲームやダンスなどの楽しみも大切ですが、その後のろうそくの光の中での6年生の思いが心に残るといいなと思います。

 

 2日目の夜は・・・すぐに寝てしまいましたね。疲れていたのでしょう。あっという間に、寝息が聞こえていました。暑かったのか、ふとんがベッドから落ちている子どもたちもいましたね。うんとぐっすり寝ていたようです。

 

 そして、最終日。無事に帰ってくることができました。お天気も良く、新緑の中で礼拝も、体操もお散歩もできました。お片づけも今年は早かったです。頑張りました。無事におうちの人の顔を見た時の子どもたちはやっぱりホッとしていました。気が張っていたのでしょう。いつもたくさんのことをしてくださるおうちの方に感謝できたらいいなと思います。「今までしたことない」が詰まっている自然教室です。それだけ、おうちの人がしてくれていることに気づいたでしょうか。ゆたかな自然とともに、そうした感謝や、大変なこともあるけれどその中でお友だちがそばにいる喜び。それらを感じて帰ってきていたら、うれしいです。

 3年学級だより 「実」より

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