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れんらく帳

豚汁昼食会

2015年11月19日学校生活

先週の金曜日、豚汁作りの日。

朝から大忙しの5年生でしたが、クラス全員で、本当によくがんばっていました。

もちろん味も最高でしたが、何より、自分で考えて動き働く17人の姿から、

「この子達もまた一つ山を登り、見事に越えたな。」

と感じました。

しかし、前日の木曜日に、実はこんなことがあったのですよ。それは・・・

目標も決めたし、調理実習もしたし、役割も決めたし、PCでポスターも作ったし、あとは本番だ! そんな雰囲気が本番数日前から子ども達の中にあったことを私は感じていました。

しかしそれは、出来る限りの準備をし尽くしたうえでの余裕なのかどうなのか・・・。

それが重要だと思いつつ前日を迎えたのです。

私は一週間前から次のようにクラスで伝えていました。

「本番前日の木曜日5時間目に、最終リハーサルをするからね。司会の人は台本を、整列係の人はその打合せを、幼稚園担当の人はその流れを、それぞれが準備して確認しておくんだよ。分からないところは先生も一緒に協力するから。」

そしていよいよ前日を迎え、最終リハーサルの5時間目に突入。

「〇〇係さん、進行をよろしくお願いします。」 お互い顔を見合わせながら「シ~~ン」

「〇〇の人達、どんな流れで当日は動きますか。」 困り顔で「シ~~ン」

子ども達の中で、これはマズイという雰囲気が明らかに広がっていきます。

もちろん事前に話し合って準備を進めたチームもありましたが、全体としてこれでいいのか、これで出来るのか、出来たとしても心を込めて振る舞ったと言えるのか。

真正面から子ども達に投げかけました。

子ども達も真っ直ぐ考えました。しばらくしてこんな声がぽつりぽつりと。

「思いはあったけど、遊んでた。」

「声を掛け合って話し合えなかった。」

「調理実習が成功して、豚汁美味しかったな~で終わってしまいました。」

「これじゃ、まずい、いけないと思う。」

そこでみんなに改めて問いました。

「今回の豚汁作りでみんなは何を大事にしたいの?」

すると「感謝して心を込めてがんばりたい。」

「みんなが笑顔になれるようにがんばりたい。」という返事が。

「心を込めるってどういうこと? 思いだけでいいの? みんなの笑顔につながる準備をがんばらないなら、振る舞うことなんて出来ないよ。そんなんじゃ意味がない。当日何とか乗り切れておいしい豚汁になったとしても、アドリブだけで(アドリブはもちろん大事ですが)会が出来たとしても、それじゃあダメなんじゃない? このままでいいの? 今年は準備不足で出来ませんって、先生も一緒に謝ってあげるから、豚汁作りやめる?」

私も熱くなってしまい、そうたたみかけると、当然子ども達は真剣なまなざしで首を横に振ります。それでも私は止まりません。

「じゃあ、今みんながしなければいけないことは何?」答えは決まっています。

「先生、時間をください。」子ども達は心からそう感じていました。

「じゃあ一緒にがんばろう。何分欲しい? 何分あればリハーサル出来る?」その問いの答えは「15分!」でした。

ここからの子ども達のまとまり、作業の仕上げときたら、まあ見事なものでした。

目を輝かせて、頭をフル回転させて、「心を込めて振る舞う」とはどういうことかを、一人一人が再確認しながら、係ごとの最終チェックをやり遂げました。

でもそれには、きちんとした裏付けがこの子達にあったことも私には分かっていました。

多少サボったとはいえ、5年生のみんなが忙しい時間の中でそれまでの準備を一生懸命行ったからこそ、出来たのです。

私は最後のスイッチの場所を教えただけです。そのスイッチを押したのは5年生自身です。

そんなドタバタもありましたが(でも実はこれが一番大切なことなのです)、本番の日、心を込めて本当によくがんばった5年生でした。

当日のことはここでは細かく書きませんが、とにかくよく働きましたね。

朝学校に着くとすぐ学習室に来て、幼稚園にプレゼントする豚汁の下準備をがんばった5年生。

里芋の皮をせっせとむきましたね。

礼拝後は手分けして、幼稚園グループと小学校グループに分かれ、手際よく調理を進めましたね。

ぎりぎりセーフ!のこともありました。

今年の目玉「なめこ」を鍋に入れ、ちょっと安心したのでしょうか、マロニーのことをすっかり忘れていた5年生。

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ようやく気づき、慌ててみんなで入れたものだから、入れ過ぎてマロニーだらけになってしまったり・・・。大鍋から学年ごとの小鍋に豚汁を分けている時、大鍋からある物が・・・「あれ、これなんだ?」「おたまだ・・・」「え~~っ・・・」ということもあったり・・・。

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まだまだ色々なことがありましたが、5年生の豚汁昼食会は、みんなのがんばりで見事大成功に終わりました。子ども達、みんな大満足感で、いい顔をしていました。がんばりました!

招待したOさんですが、地元のお仕事が急に入ってしまい、今回は残念ながらご一緒することが出来ませんでした。またお誘いしたいと思います。

Oさんとお家が近いSさんが、みんなからの招待状(作ったのは Tくん・Hくん・Rくんの3人)を事前にOさんのご自宅に届けてくれたのです。

Oさんはそのことをとっても喜んでいて、「行けなくなってしまって申し訳ない。Sちゃんに、5年生のみんなにくれぐれも謝っておいてください。」とお話されていました。

でも図々しく、今年もOさんから野菜をいただいてしまいました。

最高に美味しい大根、人参、長ネギなど。

私達は、その事にも改めて感謝し、甘い蜜柑を贈ってくださったPTAにも感謝し、その日をとびっきりの笑顔で終えることが出来ました。

5年生、また一つ山を登り、見事に越えました。よしっ!!

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