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れんらく帳

2022年9月21日

平和をともに (1日目) ~5年生による礼拝~

平和学園小学校でとても大切にしている行事である『平和をともに』(1日目)を行うことが出来ました。ご家族の皆様には人数制限等でご理解、ご協力いただきましたことを感謝いたします。ありがとうございました。

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今年度も5年生が来客のご案内や全体の司会進行、はじめの言葉、礼拝の司会、お話、発表の紹介...等々様々な事を担ってくれました。

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《来場者のご案内打合せ中》

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《5年生によるはじめの言葉》

今回は5年生による礼拝についてお伝えします。

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5年生が選んだ、こどもさんびか140番「みんなでへいわを」を共に賛美して礼拝が始まりました。

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聖書の箇所は学園聖句「平和を実現する人々は、幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる。」マタイによる福音書5章9節 でした。

そして、5年生の代表者がお話をしてくれました。(礼拝でどのような事を伝えていくのかその内容については5年生の中で意見を出し合い、まとめていったそうです。)

以下、礼拝者によるお話です。

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僕たちがいる平和学園は賀川豊彦という人が創立しました。賀川先生は、イエス様を信じる「普通の人」ですが、ただ信じるだけではなく、信じて行動する人でした。

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例えば、貧しい暮らしをしている人たちが集まる「スラム」と呼ばれる場所に住み込んで、自身もお金がない中、貧しい人たちにお金や食べ物を分けたり、みんなで協力しながら仕事ができるようにしていました。たとえ何度なぐられても、自分の病気が悪化しても、暴力はいけない、神は愛です、ということを伝え続けました。また、関東大震災という大きな地震が起こった時には、神戸から東京へすぐ駆けつけて物資の支援などをしました。賀川先生は、神様の愛を信じ続け、「ひとりも死なせない」ために、困っている弱い立場の人を愛し、その人たちのために人生を尽くそうと行動していたのです。特に、子どもは大人の都合で貧しさの犠牲になったりすることが多く、神様に愛された小さな命を守ろうと子どもの教育に力を入れたりしていました。

また、僕たちが生まれるずっと前、お父さんやお母さんたちも生まれる前、日本は世界の国々と戦争をしていました。守るだけでなく、他の国から奪うためにも戦争をしていました。戦争では敵や味方関係なく、たくさんの人が傷つき、大切にしていたものが失われます。だからこそ、賀川先生は命をかけて、暴力反対、戦争反対と言い続けました。

僕たちは今まで戦争を経験していませんが、他の国では何度か戦争が起こっています。今はロシアとウクライナが戦争をしています。日本は憲法という国の大きなルールで、戦争をしないことになっています。でも、もしかすると僕たちが大人になる頃に憲法が変わって戦争をしても良いことになってしまうかもしれません。また、実際に日本で戦争を経験している人が高齢になって、「戦争はだめ」と言うことを伝えられる人がどんどん減っています。若い人たちが、平和について考えられなくなってしまったら、もしかするとまた戦争が起こって日本だけではなく、世界中で大切にしていたものが失われてしまうかもしれません。

正直に言うと、今、子どもの僕たちが賀川先生のように命を捧げて行動することは難しいです。でも、僕たち5年生は平和学園小学校の子どもとして、どんな大人になりたいかを考えました。

 僕たちは、「みんなの心をあたたかくできるような人」になりたいです。自分の得意なことを生かして、人々の心を穏やかにできるような仕事をしたり、みんながお互いに優しくなれたら、平和に気持ちよく生活できるからです。

 僕たちは、「助け合える人」になりたいです。なぜなら、ひとりの力では小さなことも、大勢で助け合えば大きな力となって、平和につながることができるかもしれないからです。

 僕たちは、「平和をつくり出す人」になりたいです。なぜなら、賀川先生のように自分の都合を考えないで、とにかく困っている人を助け、人々を愛し、平和が大事であると伝え続けていきたいからです。

みなさんは、どんな大人になりたいですか。子どもでも大人でも、健康で安心して生きる権利があります。日本で、世界中で起こっている暴力やいじめなどの問題、貧しい人たちのこと...全部をいっぺんに解決することは難しくても、みんなで少しずつ平和について考え、行動することが大事だと思います。

 2日間の「平和をともに」は、改めてみんなで「平和とは何か」について考える会です。それぞれの学年で考えてもらったことを共有して、平和学園小学校の子どもとして考える「平和」を深めていきたいと思います。

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その後礼拝を通して共に祈り、それぞれの学年の発表へと続いていきました。

5年生はきっと緊張したことでしょう。

しかし、5年生の真剣に平和を求める思いや行事を支えようとするひたむきな姿勢がどの学年にも伝わったと思います。

5年生の皆さんに感謝したいです。