降雪の予報が出され寒さ厳しい日でしたが、無事に修学旅行報告会を行うことができました。そして、毎月まもってきている『隣人を覚える礼拝』の日とも重なって、祈り深い日となりました。
お話は髙岸先生でした。会場は普段のグレーニアホールよりもずっと広い講堂でしたが、子どもたちは一生懸命に耳を傾けて先生のお話を聴いていました。
お話は「『隣人を思う』ことは『平和をつくり出すこと』と同じである」から始まりました。
そして、「隣り人を思い、平和をつくりだす」ことは「自分を低くする」ことなしには実現しないこと・・・と話が続き、先生ご自身が心掛けていきたいこととして、そして会場に集った人たちと共に考えていけたら嬉しいこととして話してくださいました。
さらに6年生の修学旅行に関連して、過去の修学旅行で何度も沖縄を訪れた経験から、行くたびに学び、心がけ、感じることを話されました。それは、
*「知ってるつもり」になってはいけないということ。
*あったことを知って学ぶことは大切だが、知っていることと知ってるつもりになっていることは違うということ。
*戦争のこと、実際にあった悲しいこと、戦争は終わっても今もなお続いている悲しみや事実や基地のことを学んだが、何回行っても新しく知ることだらけ、改めて感じることだらけ、自分には何ができるかを考えさせられることだらけだということ。
*知っている事実が多いことと、その人の隣り人になれることとは大きく違うということ。・・・についてでした。
また、報告会を控えている6年生に対して
*神奈川平和の旅、それには大きな意味があったと思っていること。
*自分が住んでいる神奈川県、一番身近な場所で平和学習をした6年生は(小学校で)あなた達だけであり、これまでの先輩達は出来なかったことだということ。
*その学びと思いを持って、絶対にいつかは沖縄に行き、沖縄での平和学習をし、平和をつくりだす人として、生きてほしいと願っています・・・ と、
力強いエールを送っていました。
さらに平和について学び、たとえば神奈川、たとえば沖縄の人々の隣り人になりたいと思い考え行動することは、間違いなく平和をつくりだすことであり、全員の隣り人になるなど到底出来ないですが、「この人の隣り人になりたい!」と心で思って決めてみることもスタートのきっかけになるかもしれないとお話されていました。
しかし、そのためには自分を低くしなければならなく、「僕は○○さんの隣り人だ」と自慢げに言ったのならば、その瞬間に隣り人からは離れてしまうだろうし、隣り人かどうかは相手が感じて思うことです・・・と話は続きました。
お友だちに対して「知ってるつもり」が大きくなりすぎると、その人のことが見えているようでかえって見えなくなってしまうだろうし、
自分には理解できないことがあるけれど、『○○さんの隣り人として関わり続けていきたい。自分を低くして粘り強くトライしていく』ところに、小さな平和をつくりだす種が生まれるのだと思っています・・・とおっしゃっていました。
以下、髙岸先生のお話の続きをのせます。
『 ・・・そんな生き方はなかなか出来ないけれど、そんな生き方を貫き、私たち一人ひとりの隣り人になってくれた人がいます。
それがイエスさまです。
イエスさまは、私の隣り人になるために、誰かさんのではなく「髙岸の」「○○くんの」「○○さんの」隣り人になるために生まれてくださり、十字架にかかってくださり、今も隣りにいてくださいます。気が向いたときだけ隣りにいるのではなく、優しい目で、ずっと寄り添い続けてくださる方です。
私たちが誰かの隣り人になれるのなら、自分には到底出来ないけれど共に歩んでくださるイエスさまがついている、ついていてくださいと祈っていきましょう。その人をもっと知りたい、分からなくても寄り添いたい、少しでも力になりたいと祈っていきましょう。
6年生には、神奈川平和の旅で学んだこと、感じたこと、疑問に思うことをこれからも持ち続け、しつこいくらいに平和を追い求め、隣人になるとはどういうことなのかを考えてほしいと思います。今日の報告が楽しみです。
最後に、先週の一日入学の5年生を見て、5年生は間違いなく新1年生の隣人でしたね。隣人として、新1年生との間に平和をいっぱい作りだしていました。5年生全員が自分を低くして新1年生の子どもたちと接し、何がしてあげられるだろうと一人ひとりが考えてくれていました。初めて会う目の前のこの子のことがまだ分からないからこそ、この子のことが知りたい、安心させたい、寄り添いたい。そういう愛に溢れていました。
その姿からも、隣人を覚えるということ、平和をつくりだすということ、イエスさまに倣って自分を低くするということを教えてもらいました。5年生ありがとう。』
このようなお話を皆で聴き、共に祈り、講堂での『隣人を覚える礼拝』をまもることができました。奉仕委員のみなさんもありがとうございました。