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れんらく帳

2022年5月26日

自然教室を終えて ~高学年の学級だよりから~

今回で『自然教室についての学級だより紹介』は最後となります。

高学年。5年生も6年生も経験の少なさという不安を乗り越えて本当に支え合いながら自然教室の生活をつくり上げてきましたね。

今回もそれぞれの担任の眼を通して、どのような自然教室であったのかということが少しでもリアルにお伝えすることができればと考えております。

5年、6年の順で記載します。

『自然教室、頑張ったぞ!!!』

なんか5年生、全然乗り気じゃない...!?自然教室に行くまでの集まりでは、そんな印象でした。それもそのはず、3年ぶりの自然教室です。例年であれば毎年行って、先輩(せんぱい)たちから着々とバトンを受け継いでいくはずが、(その経験が)ごそっと抜け落ちてしまっているのですから。自然教室が近づくにつれ、ドキドキ不安でいっぱいになった人もたくさんいたことでしょう。急に「5年生だから!」と色々任されたり、下級生とどうやって関わればいいのやら、しかも久しぶり(または初めて)の2泊3日...不安要素は山積みでした。

それでも、さすが5年生!山中湖に到着して、一番最初の大仕事「たき火クッキング」では、下級生に指示を出しながら、火おこしをしました。理科で練習した時はすぐに着火したのに、薪が湿っていて全然つかない!(逆に、練習でうまく行かなかった人が、本番ですぐに成功した班もいましたね)煙にまみれながらも時間をかけて、なんとかカレーのトッピングを温め、ゆで卵を作ることができました。

また、毎日の食事の準備(カトラリーのセット、配膳)も5年生の仕事です。自分の班の食事の用意をしていきました(これは「おもてなし」で慣れていたか?)。こぼしたり、お皿をひっくり返すこともなく、素早く仕事ができました。今回は感染症拡大防止のため、パーテーションあり・黙食という静かな食事でしたが、もりもり食べて1日の活力を得ました。(食前・食後で6年生がひと言伝える場面がありました。来年はこの子達がリーダーとして立つのか...と、しみじみ。)2日目以降はあいにくの天気で、石割山へのハイキングには行けませんでしたが、時間が経てば経つほど、班ごとのつながり、異学年との繋がりは深くなっていたように思います。どの活動においても、先頭に立って動き、指示し、寄り添ってくれた6年生の姿から、自分はどんな上級生になりたいかを考えたことでしょう。また、3年ぶりという不安を乗り越え、実際に経験してみたことで「自然教室がどういうものか」が改めてわかり、自信を持つことができたのではないでしょうか。6年生からのバトンを受け継いで、来年はリーダーとしてまた山中湖に行けることを願うばかりです。

5年学級だより HAND より

『 自然教室に行ってきました! 』

自然教室から帰ってきた6年生はお家でどんなことを話したでしょうか。楽しかったこと、大変だったこと、緊張したこと、困ったこと、沢山の経験をギュッと凝縮した3日間だったと思います。生活を共にすることでこれだけの成長が見られるのかと、3日間驚きの連続でした。

平和学園小学校の自然教室は6年生が作るものです。班の活動と でらっくすたいむ(1年生と過ごす時間)、キャンプファイヤーはもちろん、ご飯の時間も、お風呂の時間やそれぞれ準備する時間、自由時間に楽しい遊びを教えるのも6年生の役割です。

去年と一昨年と感染症対策のため自然教室を断念したこともあり、6年生は前回自然教室に行ったのは3年生という経験の浅さの中、本当によく頑張りました。本来ならば6年生は5年生に、5年生は4年生に・・・とそれぞれ与えられた役割のバトンを渡し合う行事である自然教室が、去年と一昨年と行けなかったことで抜けてしまい、6年生のみんなとしては昨年心構えや気持ちとしてバトンを受け取ってはいたものの、なかなかイメージが付き辛かったと思います。でも、誰かがその役割を担わなくてはいけない中、みんながやってくれました。すこし紹介をしたいと思います。

自然教室では班で活動する中で、お風呂や食事、ハイキング、帰りのために荷物を整える必要があります。お風呂に行く時にお風呂セットを用意する時に、自分自身も荷物の整理が得意ではない6年生の人(教室の机の周りを見れば分かるのですが・・・。)が、同じ班のメンバーで荷物の整理が苦手な人を温かく見守りながら「どこにあるかな?」と言っている姿を見ました。

また、食事やお風呂、礼拝、体操、どんな時でも班でそろって移動します。食事に行くタイミングで、ある班が班の人が揃っていないからと、6年生同士で一人は班を見ている人、一人はキャビンの中に行ってみんなが出てくるのを促す人と分かれて協力して班をまとめていました。

そして、今回実は様々な理由で今回ある班は6年生がいなくなってしまいました。自然教室中そのことを聞いた6年生のある人が「それじゃあ手伝いに行くよ」と、爽やかに言ってくれました。これだけで本当に私としては嬉しくてたまらない出来事でしたが、後々聞いてみると、実はそのことを言った子は6年生の友達と「その班に6年生がいないとまずいから、手伝いに行こう」「そうしよう」という友達同士の温かい会話があった上で私に「それじゃあ手伝いに行くよ」と言ってくれたようです。

頑張った話は班長会でもありました。6年生の班長が班長会として毎晩その日の反省をしていたのですが、反省の内容を聞いていて、担任の私としては「それ、君が言うの?」と笑っちゃいそうなのを我慢するタイミングがいくつもありましたが、でもそれを子ども自身が反省として言えることが成長の一つだと思いました。

加えて、班長会では自分自身の班の反省をしつつ他の班の人へもアドバイスをする時間を作ったのですが、1日目の反省からアドバイスを受け、2日目により良くなったこともありました。それも嬉しかったので書きたいと思います。

1日目「班員がどこかへ行ってしまって困っちゃう。」という反省をした班長がいました。それに対し「班の人が並んでくれない時には、並び順を工夫して、低学年を高学年で挟むといいよ」と言ったり、「6年生だけで頑張るのではなくて、5年生と一緒に班をまとめるといいんじゃない」と言ったり、それぞれの班からアドバイスをくれました。すると、2日目の班長会ではその班は「どっか行かなくなった。並び方を工夫したらみんなで一緒に行けるようになった。」とのことでした。

班長会で嬉しかったことはそれだけではありません。1日目「班の人が緊張しているのか沢山話をすることができない」と言った班長がいましたが、2日目「班のみんなが人が変わったように団結して、関わり合えるようになった」と言ってくれました。関わり合えるようになった話はほかにもあります。話しかけるなど、関わることが苦手そうな子がいるのですが、その子から班長の自分に話しかけてくれたという報告をしてくれた班長に対して班長みんなで拍手をして喜びました。

他にも班員が荷物をまとめられない時には気にして声をかけたり、荷物がまとまるまで一緒に近くにいて待ってあげたりしたらよいなど、温かい対応を話し合うことができました。みんなで生活する中で班のみんなで関わり合い、ずっと一緒にいるとこんなに変わるものなのだなあと感心しました。

自然教室で過ごした日々は感動の連続でした。しみじみと、私自身6年生のみんなと一緒に自然教室に行けて良かったなあと思いました。ありがとうございました。きっと、6年生のみんなは日々楽しみながらも緊張して過ごしたので、帰ってからは保護者の皆様に甘え切っていただろうと思います。またどうぞ個人面談で子どもたちの成長をお話させてください。

6年学級だより ひつじ より