『平和をともに』2日目のプログラムは奉仕委員による礼拝とお祈り、そして清水信雄先生をお招きし先生の戦争体験のお話をうかがいました。
(奉仕委員による礼拝の様子)
(清水信雄先生)
清水先生は寒川町ご在住で、昭和18年生まれの78歳。
2歳5か月の時に広島で被爆されました。
父親に負んぶされ楽しくおしゃべりをしながら広島市役所へと歩いている時、原子爆弾の爆発が起こったそうです。父親は先生の盾となって亡くなられ、先生は助かったそうです。母親も被爆が元で5人兄弟を残して他界され兄弟が離れ離れの生活を余儀なくされてしまったことや、清水先生が大変な思いや苦労をしながら一生懸命に生きてこられたことをとても穏やかに、そして子どもたちにも分かるように丁寧に語ってくださいました。
また先生が当時の様子を描いた自作の挿絵と誠実さがにじみ出るお話はリアリティーをもって会場の一人ひとりに伝わってきました。
先生は広島型原爆の威力とその影響について当時の体験と関連付けてお話しされ、そして現代における核兵器についても具体的な例を挙げてわかりやすく話してくださいました。
そして最後に会場で聞いている私たちへ問いかけ、話してくださいました。
『 みなさんにお願いがあります。
今の、日本は平和だと思っていますか?
世界では、国内が対立し内乱による戦争、宗教の異なる対立による戦争で、子供、一般市民が犠牲となっています。
日本でも使用された化学兵器となるサリンや核兵器は、一度に何万・何十万人もの人々を殺し、言葉をしゃべれない動物植物あらゆる生物を殺してしまう戦争や核兵器は地球には必要としません。
私たちの子ども時代にもありましたが
虐め、虐待、戦争、核兵器のない世界の共通平和に取り組んでほしいと思っております。人類は一つ、世界は一つ、世界の人々が手をつなぐことが出来る世界にと願っています。』
被爆者の高齢化が進む中、ご自身の被爆・戦争体験を証言し、次世代へと語り継いでゆく活動をされてきた清水先生。
世界の共通平和への大切なバトンを、大人子供の別なく私たち一人ひとりが託されました。
こうして貴重なお話をうかがうことができ、共に祈りをもって終了しました。
この二日間を通して、これからの日々をどのように過ごしていくのか。
これからが大切だと考えずにはいられない2021年度の『平和をともに』でした。