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平和学園からのお知らせ

2014年1月16日

アレセイアの輝き 第125号

『クリスマスの献金先を思う』  平和学園宗教主任 横山厚志

 

 「家に入ってみると、幼子は母マリアと共におられた。彼らはひれ伏して幼子を拝み、宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。」(マタイ2:11)

 

 今年もクリスマス礼拝を守ることができました。礼拝の中で、クリスマスの物語が語られ、演じられました。その場において、クリスマスの出来事が目の前に起こっているような思いになりました。

 上の聖書の箇所は、3人の博士たちが黄金、乳香、没薬を献げている場面です。博士たちは遠く東の国から星に導かれて、ユダヤのベツレヘムにやって来ました。どのような気持ちで献げたのでしょうか。ユダヤ人の王を送って下さった神に感謝して献げたはずです。

 

 私たちはクリスマス礼拝において献金を献げました。誰に献げるものでしょうか。それは神であり、救い主を送って下さったお方にです。そして献金先を今年も東日本大震災で被害を受けた石巻市のひまわり保育園、いわき市の清風幼稚園のために献金します。私たち1人1人が心を込めて献金をしました。

 皆さんの献金を直接届けたいと思い、これまで二度届けてきました。手渡しすることが本来の姿と思ったからです。しかし、手渡した時に、複雑な思いになりました。当然のように献金先の方々から感謝の気持ちを述べて下さいました。でも被災者とそうでない自分という違いを実感するのです。何度か、これまで被災地に行く機会がありました。行く度に感じることは被災された方々の思いを共有することはできないことでした。その現実を受け止めながら、少しでも被災された方々の思いを共有したいと願い、訪問を続けています。今年はクリスマス献金をどのような形で届けることができるでしょうか。

 

 今年の夏休みに東北平和の旅が行われました。そこに参加された方に感想を書いて頂きました。献金先と共に今の被災地の現状を皆様に知って欲しいと願い、この場に載せさせて頂きました。

 

 

東北平和の旅に参加して     小学校保護者 皆川江里子

 初めて通る津波被災地は、地盤沈下した空き地に草が茂るばかり。元の町の姿を知らない私は、無くなった物より、ただただ、ここに居た人たちの「今」に思いを馳せ、祈るしかありませんでした。現実に起こったことを語ってくださる方々の姿は淡々としていましたが、「あなたが災害に遭っても生き延びてほしい」という強いメッセージを感じました。

 ひまわり保育園で、横山先生と中高生が用意したペープサートは、小学生も保護者も全員が参加できるように考えられ、園児たちに楽しんでほしいという気持ちがよく伝わったと思います。何度も訪問して築かれた親しみや信頼が、献金の額の何倍もの価値を生み出しているように感じられました。「あなたの状況がよくなるように」という平和学園みんなの祈りが、献金とともに届くことを実感する旅となりました。祈りによるつながりを大事にしていきたいと願っています。

 小学生や保護者の参加も可能にしてくださった中山学園長、同行された先生方、長い道のりを運転してくださった望月職員、真剣ながら楽しんで全行程を過ごしたアレセイアの生徒の皆さん方に感謝します。

 

平和学園学園幼稚園  「幼稚園のクリスマス」

 幼稚園のクリスマスを少しだけご紹介いたします。幼稚園のクリスマスは一言で言うと「気持ち」を大切にするクリスマスです。アドベント、献金、プレゼント作り、ページェントを通じて、「なぜ献金をするの?」「クリスマスの意味って?」「クリスマスはなんでお祝いするの?」「プレゼントをどんな気持ちで作ろうか」といった子どもたちの気持ちや思いなど、心の内側にあるものを大切にします。小さい幼稚園の子どもたちだからこそ、クリスマスまでの4週間を通して子どもたちの内側にある気持ちを大切に、丁寧に、育んでいきたいと考えています。

 クリスマスを待つアドベントの期間に、「おかあさん。よろこんでくれるかなー。」「フィリピンのたいふうでおうちがなくなっちゃったひとがいるんだよ」「たのしいきもちでページェントをやればいいんだよ。しっぱいしてもいいんだよ」こんな言葉が子どもたちから溢れています。この気持ちをいつまでも持ち続けて、大きく成長して欲しいと願っています。

 

 

平和学園小学校  図書室のクリスマス

 小学校の図書室がクリスマスの飾りでいっぱいになりました。図書ボランティアのお母様方が、子ども達のために準備してくださったのです。ボランティアの皆さんはお忙しい中時間を作ってくださり、子どもと本の距離が更に近いものとなるよう、日頃から活動してくださっています。本の整理。季節にあわせた飾りつけ。あたたかい気配りで図書室と子ども達を包んでいてくださるのが、HEIWAの図書ボランティアなのです。平和学園はPTAの様々なボランティア活動によって支えられています。感謝です。

 

アレセイア湘南中学高等学校  「2013年のキャロリング」

 今年も茅ヶ崎駅と辻堂駅でキャロリングを多くの皆様と行うことができました。参加された皆様に心から感謝申し上げます。学園では長く茅ヶ崎駅でキャロリングが行われてきました。辻堂駅にテラスモール湘南ができたことで、辻堂駅北口のテラスモール湘南ゲートスクエアで行うようになりました。茅ヶ崎駅北口ペデストリアンデッキでは、他の皆様の、通行の妨げにならないように、配慮されてキャロリングがなされました。辻堂駅北口テラスモール湘南ゲートスクエアでは翌日のイベントのために場所の制限はありましたが、多くの方々が参加し、クリスマスの喜びを讃美と言う形で伝えることができました。学園のキャロリング、今後とも継続していきたいと願っています。他の方々への配慮を忘れることのないようにしていきたいと願っています。

 

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