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平和学園からのお知らせ

2012年7月19日

アレセイアの輝き 第115号

『クロアゲハ はぶくんのこと』  平和学園小学校教諭 髙岸 博康

 
「喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい」(ローマ書12:15)


 「先生、写真撮って!」「はぶくんが蝶になったよー!」


7月11日の朝、学校に来るなり、1年生の弾む声が私に届きました。急いで駆けつけると、そこには羽化したクロアゲハの姿が。見事な黒色、落ち着いた配色の中にある美しい模様、何ともかっこいいグライダーのような羽の形。すばらしい。美しい。


 1年教室では、蝶の幼虫を3匹育てていました。すべてYくんが持ってきてくれた命。虫好きの子、苦手な子、さまざまですが、クラスにひょっこりやって来た新しい仲間へのみんなのまなざしは、何とも温かいものでした。当然のように名前をつけることに。オニアゲハは「おにくん」、クロアゲハは「はぶくん」、アゲハは「ゼルダくん」に決定。クラスの仲間になりました。ですが、元気に育ったのは、残念ながらはぶくんだけ。蛹になったはぶくんを見守る1年生の心には「元気なちょうちょになってね。」という祈りがこもっていました。そのはぶくんが羽化したのです。みんなは大喜びです。心が躍りましたね。


 担任の勝間先生が1年生全員を集め、私も仲間に入れてもらって、羽化したはぶくんが飛び立つその時を待ちました。何だかうれしい緊張感。今なのか、まだなのか。はぶくんの羽が、1回、そしてもう1回、だんだんと勢いが増していきます。声には出さなくても、そこにいるみんなが、その時を感じました。「がんばれ!」 ひらひら ひらひら ひらひらひらひら ひらり 


 「やったー!」「とんだ!」


 自然と拍手がわきおこり、命の羽ばたきを目の当たりにした感動が、その場を包みました。その日、1年生は全員出席。お休みなし。すべてが整ったその時を、私たちは与えられたように思います。


 聖書にも、「時」という言葉がたくさん登場します。神さまが与えてくださる「時」。はぶくんが羽ばたいたその「時」と同じように、1年生の幼い子どもたちにも、これから多くの「時」が、神さまからプレゼントされることでしょう。ひとつひとつを乗りこえ、1年生は羽ばたき、育っていくことでしょう。今回のように笑顔で羽ばたける時もあれば、つらい時もあるかもしれない。そういうものでしょう。


 しかし、はぶくんをみんなで見守ったように、隣には仲間がいるということを、子どもたちに伝えたいと思います。ありきたりの言い方ですが、友だちは一生の宝。その友だちとともに生きていくことが、学校の醍醐味です。乱暴な言い方ですが、親友がともに生きてくれたなら、大抵のことは乗りこえられると私は思っています。


『人が独りでいるのは良くない。彼に合う助ける者を造ろう。』(創世記2章18節)


このみ言葉のように、ともに生きるその隣り人を大切に思い、私たちは過ごしていきたいのです。


 世の中では、ずいぶん前から「生きる力」という言葉が飛び交うようになりました。これについて、ここで意見するつもりはありません。しかし、キリスト教学校に集う私たちは、「生かされている」ことをまず覚えたいものです。生かされている私たちは、今年度の小学校年間聖句のとおり、それぞれが賜物を授かっており、それらの恵みの善き管理者として生きていくことを、さらには、賜物を生かして互いに仕えて生きることを求められています。聖書でいう管理とは、守りぬくということを超えています。賜物を分かち合い、増やしていく生き方が求められていると思うのです。その上で、「生かされていることに感謝し ともに生きる力」を養っていきたいと思うのです。ともに生きると、そこには祈りが生まれ、その祈りに私たちは支えられます。本当にうれしいことです。


 はぶくんを見守る1年生の心に、祈りがありました。隣には、ともに生きる仲間がいました。そのひとりに加えられたこと、感謝です。はぶくん、ありがとう。1年生のみんな、ありがとう。

 

平和学園幼稚園「目を輝かす年長組」


 「明日、水族館を見にきて下さい。」と、年長組の子どもたちが年中組の部屋までお誘いに来てくれました。年中組の子どもたちは、「ありがとうございます」「どうやって作ったんですか。」「どこでするんですか。」など年長組の子どもたちに質問攻めでした。
 水族館を見た年中組の子どもたちは、目を輝かせていました。子どもたちに感想をきくと、「ジンベザメがいた。」「クロマグロがいた。」「大きなクラゲがいた。」などたくさんの魚の名前を覚えてきました。この印象が来年の水族館活動につながっていくのです。


平和学園小学校「震災を覚える礼拝」


 小学校では震災を覚える礼拝を毎月行っています。7月の礼拝では、震災ボランティアについての話でした。目に見えない心、思い、気持ちを大切にするクリスチャンが被災者に寄り添い、信頼され、友となり、悲しみを共有し、被災者と共に生きるボランティアとして多くの被災者を支えていることを学びました。悲しみを乗り越え生きている被災者のため、また寄り添う多くのボランティアのためにもお祈りも捧げました。


アレセイア湘南中学校「楽しい小学生との交流会」


 6月4日(月)~22日(金)は教育実習の田中麻衣先生が実習に来られた。教科は音楽でクラスは2Aを担当された。


 6月16日(土)には第1回数学検定がもたれた。皆が検定に励んでいる姿を数学科の真崎先生と内海先生は目を細めて、みまもって、おられた。


 また、7月3日(火)~7月5日(木)には1学期の期末試験が実施された。必死に問題に取り組む生徒達の姿が印象的であった。


 7月12日(木)の午前中にもたれた、フリーデーでは中学生と平和小5・6年生の児童達との交流の時がもたれ、中学生が企画し、小学生達にブッシュダンスを初歩段階から指導!その後、小中学生が入り混じってリズムに乗りながらの楽しい交流の時をもった。

 

アレセイア湘南高等学校「異文化を体験する」


 7月に、高校では3つの国際交流がもたれました。ひとつは高2の研修旅行です。今年から、シンガポールが選択肢の一つとして加わりました。マレーシアまで行き、班ごとにひとつの家庭へお邪魔し、カレーをいただいたそうです。


 もうひとつは、高1AD組の英国研修です。バンガーでホームステイをしてきました。お別れに歌った「栄光の架け橋」は、チャペルでとてもきれいに響いたそうです。


 台湾高級中學の生徒さんが、今年もアレセイアを訪ねてくれました。和菓子作りのあとお茶会をしたり、鎌倉散歩をしたりしました。ホームステイ先や国際交流委員の生徒は楽しい交流の時を持つことができました。


 

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