ホーム > れんらくノート > 勇気、もらいました。

れんらくノート

2020年4月14日

勇気、もらいました。

ある先生に、ある子からはがきが届きました。
1年間、よろしくお願いしますというような内容のご挨拶のおたより。

その子と、その先生はまだ顔を合わせたことはありません。
新任の先生がおそらく初めてもらったお手紙。
顔も知らない。
声も聞いたことがない。
名前しかわからない。
そんな先生に思いを寄せ、それーっとハガキに乗せて届けてくれたのです。

子どもたちは、今得体のしれないコロナウイルスというものに怯える大人をどう見ているのでしょう。
冷静さを失ってしまいそうで、眉間にしわが寄りがちになりそうで、過敏にならざるを得ない大人のことを。
何かを感じ取って、言いようのない不安を覚えている子もいるんじゃないかと想像します。
そんなとき、彼らは普段通りに自分の持っているものを解放できるのか心配になります。
そんなことを、考えているときに届いた件のハガキ。子どもの前向きさに勇気をもらいました。
先行きの見えない中で、今ある状況においてできることを探してくれたのだろうと思うとうれしく思います。
誰もが前向きなれる状況ではありません。

う~んと唸りながら、頭を抱えながら過ごしている人もいるはずですから。
だからこそ、希望が持てるような前を向けるようなことが人に伝染して広まったらいいなと願います。

顔も知らない、声も知らない、名前しか知らない先生のことを思うってどんな気持ちなんだろう。
ひとつ進級して大きくなった自分を誇らしく思う気持ちを見せたいのかな。
それとも、この1年間で出会った先生たちを大好きになったんだから、これから出会う先生もきっと大好きになるはずだという気持ちが膨らんだのかな。

この何とも言えない状況下において。
幼稚園のことを思うと心がはずむ。
先生のことを思うと、ほっぺがあったかくなる。
そういう幼稚園であれたらなと思います。

子どもたちが少ない幼稚園では想像する時間が増えます。
こうかな、ああかな、どうかなって。
私たちの、こうかな、ああかな、どうかなが、みんなに届くのいつになるんだろう。
みんなの、こうかな、ああかな、どうかなが、風に乗って、飛んで来ればいいのにな。

DSC02548.jpg