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根っこの成長

2024年7月19日

聞く力・話す力『子どものはなし・・・』

早いもので1学期も終業を迎え、夏休みに入ろうとしています。

私が保育者になった数十年前、子どもに話を聞いてもらいたいと思うなら、まずは先生がしっかりと子どもの目を見て、子どもの話に耳を傾け寄り添いなさいと先輩の先生に言われたことがありました。

ですから今でも私は幼稚園で子どもたちがいろいろな話をしてくれる時、内容をしっかりきくことはもちろん、子どもがどんな気持ちでいるのか、その表情や声、話し方に耳を傾け寄り添って聞くようにしています。うれしい、かなしい、こまっている、おもしろい・・・など、いろいろな話を聞かせてくれます。その子のことを全て理解してあげられているかはわかりませんが、必ず子どもの顔をみて、時には手を取ったり身体を支えたり、また笑顔でうなずいたりと反応を返すこと。ちゃんと聞いてるよ!というその姿勢を大切にしたいと考えています。

しかし前に息子が自分の見たおもしろい話をしてくれていた時、「お母さん怒ってる?それとも仕事で疲れちゃった?」と聞かれたことがあります。その時、他のことをしながら顔を見ないで聞いていました。子どもは大人が思っている以上に聞いてくれている人の顔や表情をよく見ています。

きっと息子はおもしろかったことを共有したかったはずなのに、そう思わせてしまった事、家事の忙しさからつい我が子にはできていなかったことに反省したことがあります。

日々の生活の中で忙しく手の離せない時もあります。「今ちょっと〇〇しているから、終わったら聞くのでもいいかな」と伝えること。「ごめんね。おまたせして。」と、そのあとしっかり向き合って聞いてあげられれば・・・。

自分の話を聞いてもらえたことで、満足感や受け止めてもらった喜びなどの経験から人にも同じように出来ていくのだと思います

顔を見て話をする、話を聞くなど、子どもたちの話を聞く姿勢は私たち大人が意識する事で変わるのだと思います。スマホやタブレット、ゲームにテレビと音や情報がたくさん流れている今、何かをしながら話をしたり聞いたりすることが多くなっていることはないでしょうか。

これから夏休みに入り親子での時間も多くなります。子どもとお話するとき顔を見て話しかけて下さいね。もし子どもが自分の方を見て話を聞いてくれないことがあったのなら、自分は子どもの顔を見て話をしていたかな・・・ちょっと振り返ってみてくださいね。