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平和学園からのお知らせ

2019年1月 8日

アレセイアの輝き 157号

「神さまの聖なるねたみ」

中高聖書科教諭 菊池結希
「ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた。ひとりの男の子がわたしたちに与えられた。その名は、驚くべき指導者、力ある神、永遠の父、平和の君と唱えられる。...万軍の主の熱意がこれを成し遂げる。」イザヤ9章6~7節

聖書の中には「罪のリスト」というものがいくつかの箇所に書かれているのですが、どのリストにも必ず出てくるものが一つあります。それは「ねたみ」です。罪には色々あるけれど、どの聖書箇所でも共通して悪として言われているものが「ねたみ」です。
福音書には、イエスの誕生を知ったヘロデ王がイエスを殺そうとします。王である自分の地位が奪われることを恐れて、「ねたみからイエスを殺そうとたくらんだ」と出てきます。また、イエスが十字架にかかるところを読むと、「祭司長たちはねたみからイエスを法廷に引き渡した」と書かれています。人々のねたみによってイエスは十字架にかかることになったわけです。また、使徒の働きを見ると、「大祭司とその仲間たちはねたみに燃えて立ち上がり、使徒たちをとらえて留置所に入れた」とあります。イエスの弟子たちが捕らえられて殉教していくわけですが、それは人々のねたみによりました。こうして読んでいくと、聖書では、「人のねたみ」というものが、人を傷つけ、人を殺す、人の命を奪う大きな悪であると言われていることがわかります。
実はイエスキリストの誕生の予告の箇所であるイザヤ9章にも、同じ「ねたみ」と

いう言葉が使われています。7節「万軍の主の熱意がこれを成し遂げる。」イエスの誕生というのは、万軍の主、神さまの熱意の結果であるという意味です。英語訳の聖書を見ると、この「熱意」という言葉は「ジェラシー」となっています。さらに聖書の原語であるヘブライ語を見てみると、なんと「ねたみ」という言葉が使われているのです。イエスキリストが誕生するのは、神さまのジェラシー、ねたみによるというわけです。私たちを神さまから引き離そうとするものを少しも我慢できないというジェラシー。罪の中で死んでいる人間をどうしても自分の元に取り戻したい、人が罪の中で苦しむ姿を見ていられないという聖なるねたみ、ジェラシーです。
人のねたみは、人を傷つけ、人を殺し、命を奪います。しかし神さまのねたみはどうでしょうか。6節「ひとりのみどりごが私たちのために生まれた。一人の男の子が私たちに与えられた。」自分のために奪う私たちのねたみとは違い、神の愛はどこまでも人のために与え続けます。この聖なるねたみ、イエスキリストの誕生という熱烈な神の愛を受け取ることができるクリスマスを過ごしたいと願っています。

平和学園幼稚園 「羊のブローチ作り」 

幼稚園でも、クリスマスの本当の意味を子どもたちと考えながら、クリスマスの時期を過ごしてきました。年中組では、おうちの人に何かプレゼントを贈りたいという気持ちから、羊のブローチ作りを行いました。白い毛糸を巻き、みんなで拾ってきた枝で足を付け...気持ちを込めながらつくる子どもたちの表情には、心が温かくなりました。
クリスマス礼拝では、年長組が行う生誕劇の中で星と羊になって舞台に上がりました。羊役の子が、「羊になっていいの?」と嬉しそうに膝をついて「メエ~」と鳴き始めます。お星さま役の子どもたちも手を振ってきらきらとお星さまになりました。このような子どもたちの可愛らしい姿を見ることができ、保護者の方、そして私たち教師への素敵な贈り物になりました。

平和学園小学校 「茅ヶ崎平和教会訪問」

教会の礼拝がどのように行われるのか学習するため、茅ヶ崎平和教会に見学に行きました。12月10日が1・2年生、11日に5・6年生が足を運ばせていただきました。学校の礼拝とは少し異なる雰囲気のなかですが、オルガンが流れ始めれば賛美歌を歌い、御言葉に耳を傾ける姿はいつもと変わらない『平和の子』の姿でした。
「教会ってこんなところなのです。平和教会には、こういう歴史があってね・・・」短い時間の中でしたが大澤牧師先生がしてくださるお話に「へ~」「そうだったのか!」など感嘆の声もあがっていました。この日のためにオルガンを弾いてくださった教会員の方や、ともに礼拝の時を過ごしてくださった教会員の方もいらっしゃいました。少人数の私たちのためにと、お時間を割いていただいたことに感謝です。礼拝を終えた後、子どもたちが向かった場所は教会の2階。1・2年生にとっては初めて訪れた場所です。ここで、みんなで昼食をとりました。大澤牧師先生の自家製お味噌を使った野菜たっぷりのおみそ汁もご馳走になりました。とても寒い日でしたので、おかわりする子どもたちが続出。短い滞在時間の中で学びがあり、喜びがあり、子どもたちにとって学校では経験できないことを経験する貴重なときとなりました。学校にはない燭台を見つけて「これはなに?」なんて素朴な疑問をすることもできた1年生もいました。イエス様を待つ、アドヴェントのこのときに教会を訪れることができ、大澤先生と奥様、教会員の皆様に児童と教職員が共に感謝した教会訪問でした。

アレセイア湘南中学高等学校 「キャロリング」

12月14日(金)午後5時から茅ヶ崎駅のペデストリアンデッキ、そして辻堂駅のテラスモール前にてクリスマスキャロリングを行いました。幼稚園園児、小学生、中学生、高校生、教職員、保護者など200名以上の方々が集まり、用意した楽譜は一気に無くなりました。
 冷たい風が吹きつける、寒さの厳しい夜でしたが、駅前の夜空には美しい賛美の声が響き渡り、駅を利用される多くの方々にクリスマスの喜びを伝えることができました。足を止め、耳を傾ける方々や、共にくちずさんでくださる方が多くいらして感謝でした。
 2018年の漢字は「災」と発表されましたが、闇を感じるこの社会の中で、光であるイエスキリストが来てくださった喜びと希望を確かにされるひと時となりました。