ホーム > 平和学園からのお知らせ > アレセイアの輝き 第111号

平和学園からのお知らせ

2011年12月20日

アレセイアの輝き 第111号

『クリスマスの捧げ物』  宗教主任 横山厚志

「家に入ってみると、幼子は母マリアと共におられた。彼らはひれ伏して幼子を拝み、宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。」(マタイによる福音書2章11節)


 クリスマスには、3人の博士が遠く東の国から、ユダヤのベツレヘムまでやって来たことが書かれてあります。東の国とは、現在ではイラクになります。イラクの首都がバクダットです。バクダットからユダヤのベツレヘムまで、地図を広げますととても長い距離です。直線距離で約1000キロです。もちろん、まっすぐに行けるはずはありません。また星を頼りに旅を続けた訳ですから、星の動きを見ながらの旅、いったい博士達の旅はどのくらいかかったのでしょうか。少なくても1年以上かかったのではないかと、私は勝手に想像します。地図のない旅、更にもっと考えたことは、博士達が再び故郷に帰ることができるだろうかと思います。もしかしたら、再び故郷に帰ることができないと決意し、旅に出たかもしれません。家族に別れの挨拶をし、占星術の学者として使命を果たすために、出かけて行くのです。聖書を読みますと、「そのとき、占星術の学者たちが東の方からエルサレムに来て」(マタイ2:1)と、短く書かれてあります。星に導かれて、博士達は自分達の目的が果たすことが近いと知って、「学者たちはその星を見て喜びにあふれた。」(マタイ2:10)のです。ここまでの苦労が多かったためでしょう。そして、幼子に会い、礼拝し、捧げ物をします。そして、自分の国に戻って行くのです。博士達は、本当に無事に故郷に帰ることができたのでしょうか。

 

 博士達の思いを受け止めながら、今年もクリスマスの礼拝を捧げることができました。幼稚園のクリスマス、小中高の合同クリスマス、茅ヶ崎駅でのキャロリング、多くの方々とイエス様の誕生日をお祝いすることができました。そして献金を捧げました。今年のクリスマスの献金先が、宮城県石巻市の私立ひまわり保育園、福島県いわき市の私立清風幼稚園に捧げます。3月11日に起こった東日本大震災、多くの人が亡くなり、傷つきました。私は3月29日に、ひまわり保育園の園庭の泥かきをしました。多くのボランティアとさせて頂きました。津波から2週間以上が経っていると言いながら、本当にひどい状況でした。泥を片づけながら、子供達の使っていた物が汚れた状態でありました。私達が泥の片づけをしながら、保育園の先生方が、園舎を掃除しています。拭いても拭いても汚れは落ちません。夏にドルカスの生徒達と、行った時には、きれいになっていました。でも、園舎の工事が入っていました。今も工事中ということでした。

 

 もう1つの清風幼稚園ですが、原発事故が起って、なかなか福島県にボランティアに入る人が少ないと言われていました。夏休みにいわき市の災害ボランティアセンターを通して、沿岸部での活動をしてきました。この時宿泊したのが日本基督教団磐城教会でした。教会に隣接するのが、清風幼稚園でした。ボランティア活動する仲間にいわき市の人がいて、いろいろ話を聞くことができました。放射能汚染のことです。幼稚園の先生方と話す機会がありました。放射能汚染の影響を実際に受けていることを知りました。少しでも何かできることして、幼稚園の園庭の草むしりをさせて頂きました。

 

 このひまわり保育園と清風幼稚園に献金を届けます。みんなが捧げたクリスマス献金、神が祝福して下さり、用いて下さいますように、心から願います。被災された方々、特に子供達のためにと思います。

 


平和学園幼稚園  「クリスマスコンサート」
 12月1日に「クリスマスコンサート」が行われました。お母さん方が有志で参加しているコーラスグループ「パーチェム」と手話サークル「ピース」が毎年合同で子どもたちへのクリスマスプレゼントとして企画してくださっています。元気いっぱいの「赤鼻のトナカイ」ではサンタに扮したお父さんとトナカイに扮したお母さんが盛り上げてくれました。手話付きの「清しこの夜」は綺麗な歌声とお母さんしか出せないであろう優しさに満ちた表情と手話の動きが感動的でした。自分のお母さんを見つけ手を振る子、友だちのお母さんに声をかけ手を振る子。お母さんたちは子どもたちのアイドルなのでした。


平和学園小学校  「第26回神私小サッカー交流会」
 11月23日(水)『第26回神私小サッカー交流会』において平和学園小学校サッカーチームが初出場初優勝という快挙をなしとげました。

 

 交流会に参加するために作られた急造チームは試合を経るごとにまとまっていき、中高サッカー部顧問の澤野先生の特別指導の成果もあって'おだんごサッカー'を脱し勝ち進みました。チームプレーとひたむきにボールを追う選手の姿に、試合を見ていた方々から賞賛の声があがっていました。

 

 サッカー好きな子どもたちが休み時間や放課後、グランドに集まり、毎日のように学年を越えサッカーボールで遊んでいたことが優勝できた要因のひとつです。応援も質量ともに他校を圧倒していました。5,6年生、保護者やご家族、教職員に加え野球チームの監督さんや教職員OBも駆けつけ、小さな学校の大きな挑戦を見守ってくださいました。みんなの力で優勝を勝ち取ることができました。(詳しくは平和学園小学校のホームページをご覧ください。)


アレセイア湘南中学高等学校  「茅ヶ崎駅でのキャロリング」

 12月14日(水)午後3時50分に、センターホールに中高生、幼稚園生、小学生、保護者、教師が集合し、讃美歌練習が始まりました。指揮・市毛先生、伴奏・鶴丸先生、クリスマスの讃美がセンターホールに響き渡りました。私は車で移動、少し早めに、茅ヶ崎駅へ向かいました。約30分以上前に南口に到着。外は少し暖かい感じがしました。生徒たち、子供たち、保護者や先生方が集まって、キャロリングの始まるのを待っています。午後5時、キャロリングが始まりました。大勢で歌うのは素晴らしいものです。更に参加者が増えていきます。私達は交通整理をしながら、通行する人の邪魔にならないように注意します。次に茅ヶ崎駅北口へ、周りにいる人たちに、「生徒達が讃美歌を歌います。」と言って、讃美が始まります。楽譜を300用意しましたが、すぐになくなってしまいました。楽譜のない人は持っている人と一緒に仲良く持って、讃美します。讃美が終って、子供たちにはおいしいお菓子のプレゼント、喜んで受け取っていました。

 

 最後は、イトーヨーカドの前へ。ずっと外にいると寒く感じてきました。それでも350人以上の讃美は素晴らしいです。道行く人も振り返りつつ、立ち止まる人も、午後6時になり、今年のキャロリングも恵まれた内容で終りました。