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2016年3月 3日 アレセイア通信

アレセイア通信 2016年3月号

        本校の目指す生徒像  ・・・アレセイア湘南で10年を過ごして・・・

 2000年4月、アレセイア湘南への校名改称時に確認された本校の教育理念では、「キリスト教の教育によって、次のような教育の実現に努めている。」として、目指す生徒像3つがあげられています。

 

1.神をおそれる心

 現代日本の青少年は欧米やアジア諸国と比較して「規範意識」が低いという調査結果が出ています。「飲酒やタバコ」はもとより、「遅刻をしない」「まじめに授業に取り組む」等々でもです。「他人に迷惑をかけなければ何をしてもいい」「まじめはダサイ」との社会的風潮がかかわっているようです。

 本校では毎朝礼拝がもたれています。教師も生徒も共に神の前に静まり、感謝をもって一日を始めます。聖書の教えを規範とし、神をおそれ敬う心と姿勢を生活の中で学んでいきます。本校での3(6)年間を通しての学びの根底はこの朝の礼拝にあり、教育理念の具現化がなされています。

 

2.真理(アレセイア)による自由から知性、品位へ

 教育の目的は生徒の自律(自立)で、それには「知性」が必要です。私も生徒にしっかりした学力・受験力をつけて欲しいと思っています。「学力・受験力」とともに「社会性、人間性」が求められますが、学力とアンバランスであるとの悩みは多くの学校が課題としているところです。改めて教育の多面性を思います。

 「真理(アレセイア)はあなたたちを自由にする」(ヨハネ福音書8章32節)に由来する校名改称にあたり、生徒像の2番目として『目に見えない神へのおそれを知ることで、人は何ものをもおそれない自由を得る。精神の自由からは知性が、良心の自由からは人間としての品位が育つ。アレセイアでは、生徒達が、この自由を胸に、「喜びある人生」に向かうことをめざしている。』とうたっています。

 その昔、“クリスチャンらしい”振る舞いのできる人間になりたいと願っていた高校生の私は、信仰の先輩より「“真理は自由を与える”と言われているのにあなたは教会に来て不自由になったのですか」と指摘されました。「あなたは人の評価を気にしている。神様(キリスト)にあって新しく生まれ、自由になりなさい。」とのアドバイスでした。私たちは余りに人との比較になれ、人の目を気にしてがんじがらめになっているように思います。聖書は真の知性と、同時に神の愛に生かされた品位ある生き方を両輪として私たちに教えています。多感な青少年の時代に神をおそれ、人の目を絶対としない自由のもとに自分を確立し個性ある大人として自律(自立)することを願っています。

 

3.二十一世紀に生きる自覚ある個人.

 本校では、今年で35回目を迎える「広島平和の旅」、台湾の淡江高級中学(日本の高校にあたる)とは1993(平成5)年以来の交流。アナンデールクリスチャンスクールとは1999(平成11)年より、現在ではオーストラリア語学研修時にお世話になっています。国立バンガー大学を中心とした英国研修は14年になります。こうした平和と国際交流の体験プログラムの蓄積は本校教育の財産です。しかも、明年度から高校2年生の研修旅行がシンガポール・マレーシア、そして台湾と海外研修部門を拡充してまいります。

 特に、バンガー大学・国際大学連合との絆は「国際英語塾」の充実とともにより発展した語学研修として年々新たな展開をしています。本校の創立者賀川豊彦先生は平和を希求する「世界連邦」運動を推進されました。今こそ、英語教育に力を入れ、グローバル化した世界に出て行く「平和をつくりだす」人を育てることが建学の精神の具現化の一つだと思っています。

                                                                                      学校長 飯塚正秀

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