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2016年1月13日 アレセイア通信

校長室から(アレセイア通信)2016年1月(新年号)

    ―新年にあたって― 「開校式のことば」「教育理念」に学ぶ

 

 2016年があけました。新年にあたり、1946年4月27日の開校式(当時の校名:平和学園)のおり初代校長村島帰之先生が残されたメッセージを読み返しました。それは、

1. この学校は一般の学校教育のほか、キリスト教精神によって人格教育に力を注ぎたい。

2. この学校は、名の如く平和で自由であたたかい楽しい学園としたい。特に「他人の不幸を笑わない」ように

3. この学校は、村島個人のものでもなく、賀川豊彦のものでもない。みんなのものである。将来は、先生はもとより理事も学園長も校長も卒業生の中から出せるように望みたい。 であります。

 キリスト教精神による人格教育は正課としての聖書の授業、毎朝の礼拝として創立以来守られ、本校教育の根底を支えています。今年は、先人よりの伝統を継承しつつ、全教職員での取り組みを深めていきたいと願っています。その前提となる一般の学校教育でも、公立校や他の私学に後れをとることなく社会的な評価を得る努力を続けます。聖書では“喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。(ロマ12:15)”と教えられていますが “他人の不幸は蜜の味”という慣用句があるように、「他人の不幸を笑う」という悲しい傾向のある人間の弱さ(業:罪)も事実です。村島先生が“特に「他人の不幸を笑わない」ように”と言われたところに、その言葉の重みを感じます。“いじめ”等々が大きな課題になっている学校生活や社会生活の今日を予見されていたのでしょうか。ですから“平和で自由であたたかい楽しい学園”とは、言葉だけでなく聖書の教えに立った本気の“平和”で“自由”で“あたたかい楽しい”学園をつくるとのメッセージであります。

“みんなのもの”という言葉は、平和学園:アレセイア湘南中学高等学校の教育理念に賛同し、教育を作り上げようという生徒、保護者、教職員、後援者、“みんなのもの”だと私は受け取っています。こうした思いの人々がどれだけ増え、地域社会に発信していけるかが問われています。

 本校の教育理念については、開校式から50年有余の期間をへて1999(平成11)年4月に中学校が、翌2000(平成12)年4月に高等学校が教育改革の潮流の中で建学の精神の深化を目標に平和学園からアレセイア湘南と改称し創立当時の男女共学形態に戻しました。その時、以下の教育理念が確認され校名をアレセイア湘南と定めています。

<教育理念>  キリスト教の教育によって、次のような教育の実現に努めている。

 (1)目に見えない神をおそれる心が育つことを大切に。

 (2)聖書の原語であるギリシャ語で、「アレセイア」とは「真理」を意味し、私たちは聖書が教える「真理」によって、

       二つの自由が与えられ、一つは「精神の自由」。もう一つは「良心の自由」。

       これらから「真の知性」や「高雅な品性」、そして「豊かな感性」が育つ。

 (3)21世紀の国際社会における人間像の一つとして、「(責任意識をもった)自覚ある個人」が育つ

   ことが大切である。

今年も「建学の精神」に立って、アレセイア湘南の教育を作り上げていきたいと思います。どうぞよろしくお願い申しあげます。

学校長 飯塚正秀

 

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