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平和学園からのお知らせ

2016年5月25日

アレセイアの輝き 第141号

=平和学園からのメッセージ=         2016年5月24日(火)

アレセイアの輝き

月 報 No.140 学校法人平和学園 キリスト教教育センター

〒253-0031 神奈川県茅ヶ崎市富士見町5-2  ℡ 0467-87-0132

アレセイアとは新約聖書ギリシア語で「真理」という意味です。

 

 

「平和学園創立70周年を覚えて」 平和学園宗教主任 横山厚志    

「平和を実現する人々は、幸いである。その人たちは神の子と呼ばれる。」マタイ5:9

 

2016年4月27日平和学園は創立70周年を迎えました。今から100年近く前、白十字会林間学校から始まり、第2次世界大戦を経て、平和学園が誕生し、その歩みを続けています。私たちは、この70周年という歩みを通して、何を大切にしていけばよいのでしょうか。

「平和学園の足跡」という印刷物があります。これは平和学園創立60周年の時に出されたものです。最初に、当時の理事長であった夏村充先生の言葉が書かれてあります。「平和学園の足跡~創立者から学ぶ」によせて、からの引用です。『学園の歴史は、教育ばかりか我が国の政治と・経済がたどってきた戦後史そのもののように思われます。幸い、戦前・戦中と違って、教育基本法や私立学校法に謳う通り、私学教育における「信仰の自由」は保障され、創立以来少しの変更もなく、今日なお学園の「建学の精神」を盛んにすることができています。このようなことは、何にも変え難い幸いであり、創立60年を期し、このように歴史を導きくださった神への感謝を、新たに致すものです。』

学校教育において、自由にキリスト教主義を土台として教育を行うことができる、これはあの敗戦があったからです。戦前においては自由にキリスト教主義を土台とした教育は難しい状況にありました。それが敗戦という悲しい出来事の上に可能になったのです。

次のような文章があります。

『終戦とともに戦前から禁止されていた私立学校における宗教教育の禁止が解除され、創立当時のキリスト教の精神に基づく教育方針の声明を出す。--戦争末期の空襲によって多くの公立学校が被災。廊下や物置、青空の下で授業している状況であった。このため、政府は建物が完全に残っている私立学校を準公立として緩和しようとした。準公立学校の指定を受け入れば、補助金、人件費も3倍増額するという内容が通達される。苦しい台所事情にあった林間学校にとっては、願ってもない条件であった。しかし、村島帰之校長は全職員(6~7名)を集めて「これを受け入れれば待遇も良くなり、経営も楽になるが、その反面、国の方針に従わなければならない。また、宗教教育を禁じている公立では、キリスト教精神は捨てなければならない。」と述べた。当時の職員たちは「たとえ待遇は悪くとも建学の精神を維持し頑張っていこう。」と校長の考えを支持し、県庁からの申し出を断った。後日、村島帰之は「もしこの時、公立に替っていたならば、学校は栄えたかもしれないが、キリスト教の精神は滅び、平和学園は生まれてこなかった。」と語っている。』(平和学園の足跡、1ページ)

平和学園は創立当初から、キリスト教主義を教育の土台とすることを大切にしていました。戦後まもなくその土台が変わるかもしれないという危機がありました。でも何を一番大切にするかで、危機を乗り越えてきました。

平和学園はキリスト教主義をその教育の土台とする。これを維持すること、また、平和をつくることを大切にすること、それは、戦争の悲惨さをしっかりと見つめ続けることです。戦争はどういうことか、どのような悲劇を生むのか、その原点を忘れることなく、歩む必然があります。小学校では沖縄への旅、中高では広島平和の旅が長く続けられています。この平和への取り組みがずっと続くことを願っています。

 

 

平和学園幼稚園

「clean upチーム」

4月のある日、年長組の子どもたちからお掃除隊の話が持ち上がりました。チーム名は「clean upチーム」毎日のお掃除に力が入ります。先日雨上がりの翌日に芋の苗植えにスクールバスで出掛けた際、バスの中が土だらけになってしまいました。そこで子どもたちは「掃除をしよう。」と提案し「clean upチーム」で掃除をすることになりました。運転手さんにバスの掃除をしたいことを話し、許可をもらってすぐに掃除用具で必要であろうと思われるものを自分たちで考えて準備をし、帰宅していきました。この日運転手さんも子どもたちが掃除しやすいように計画をしてくれていました。翌日は約束した時間に子どもたち自ら時間になると行動開始をしました。運転手さんに教えていただきながらほうき・モップ・窓ガラスと分担してきれいにしました。子どもたち同士で考え、自分たちで行動に移せる子どもたちに感動しました。

 

 

平和学園小学校

「奉仕委員会」

 4月20日朝の礼拝で奉仕委員が募金の協力の呼びかけを児童全員に行いました。「今、ニュースなどで報道されている熊本地震ですが、地震の影響で被害を受けている人がたくさんいます。そこで学校で募金をしようと思います。募金は同じキリスト教学校の仲間である「九州ルーテル学院」と「九州学院」に届けます。今、ルーテル学院では(校内被害写真を見せて・・・)このような状態です。僕たちは普通に学校で勉強ができていますが、熊本の子どもたちは4月いっぱい学校で勉強できません。募金のご協力をお願いします。

 震災を覚える礼拝から、小さな平和を子どもたちが作ってくれています。

 

 

アレセイア湘南中学校

  「新しい学年がスタートしました」

 少しずつ新しい環境に慣れてきたようです。1年生は校内宿泊研修を経て、集団生活において協力することの大切さや中学校での勉強の仕方などさまざまなことについて学びました。1年生と2年生は、修養会に向けて本格的に動き始めました。今年度の修養会は2年生の修養会委員や班長を中心に、生徒主体で計画を進めています。どのような修養会になるか、楽しみです。3年生は最上級生としての意識が少しずつ生まれてきました。進路のことも考えつつ、部活動や委員会活動などで活躍しています。また、讃美歌コンクールの練習も各クラスで行っています。1年生は「神様って何?」「讃美って何?」ということから讃美歌コンクールの準備がはじまりました。讃美歌コンクールをきっかけに日々の礼拝・讃美歌についての意識をもっていって欲しいと思います。

 

 

アレセイア湘南高等学校

「高1修養会から讃美歌コンクールへ」

新年度がスタートしてから、早くも2ヶ月が経とうとしています。1年生は、部活や体育祭などで上級生と接する機会も増え、学校にも次第に慣れてきました。そんな中、ゴールデンウィーク明けの5月9~11日、「出会い」をテーマとした修養会が行われました。教頭の山田先生から、「これまでと違った環境で触れることから学ぶ大切さ」のお話しがありました。また、「喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい」という聖句が贈られました。正に、アレセイアの生徒は礼拝やキリスト教の行事を通じて、他では経験できない3年間を過ごし、やがて社会へと巣立つのだなと、あらためて実感させられました。

そして今、大きなキリスト教行事である「讃美歌コンクール」に向け、各クラスは時間を割きながら、練習に励んでいます。