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平和学園からのお知らせ

2013年3月21日

アレセイアの輝き 第120号

『震災から2年をむかえて』  平和学園小学校養護教諭 今井智美


主よ、平和をわたしたちにお授けください。わたしたちのすべての業を成し遂げてくださるのはあなたです。(イザヤ書26章12節)


 東日本大震災から二年が経ちました。3月11日に合わせて、テレビや新聞などでも震災に関することがたくさん取り上げられています。その中で、印象に残った言葉がありました。その一つが、テレビの取材を受けた方の「震災から二年が経ったんだから、もう復興しているんじゃないかと思われたり、だんだん忘れられていくのではないかと不安に思う」という言葉です。私たちは「もう二年」と思ってしまいますが、本当は「まだ二年」なのかもしれないと思いました。


 震災から二年が経った今でも、避難生活をしている人が31万人もいます。茅ヶ崎の人口が23万人なので、茅ヶ崎の人口よりも、はるかにたくさんの人が、今も避難生活をしていることになります。「復興」という言葉がよく使われていますが、復興とは「もとに戻る」だけではなく、「もとのように、あるいはそれ以上に賑わう、盛んになる」ことを言います。それを考えると、まだまだ復興しているとは言えない状況だと、改めて思わされました。


 また「震災のすぐ後は、一瞬にして世界が変わってしまい、現実味がなくて涙も出ませんでした。でも、日にちが経つにつれ、現状が分かるにつれ、だんだん気持ちが落ち込んでいきました。そして、先が見えない(希望が見えない)今が一番つらいです。」と話している方の言葉も印象に残りました。


 私たちは何か目標があれば、それに向かって頑張ることができます。でも、被災した人や原発事故で避難している人の中には、いつ自分の家に帰れるのかも分からず、先が見通せない不安を抱えながら生活している人がたくさんいます。本当の意味で復興できるまでは、まだ何年もかかりそうです。


 私たちにできることは少ないかもしれません。それでも、今も悲しみを抱えている人、苦しんでいる人、不安や心配を抱えながら生活している人が、たくさんいることを忘れないことはできると思います。


 この震災は、私たちが一日一日を過ごせることが当たり前のことではないことを教えてくれました。家族がいること、友達がいること、命があることに感謝して、被災地の人たちに想いを寄せながら日々過ごしていきたいと思います。

 

平和学園学園幼稚園 「卒園記念製作」

 年長組はいよいよ卒園を間近に控え、準備をしています。幼稚園で様々なことを経験してきた子どもたち。みんながこの幼稚園にいたことを残そう!という話をしました。卒園記念製作です。話し合いを重ね、たくさんのものを残すこととなりました。次に来る子どもたちのために「幼稚園は楽しいよ」と分かる大きな絵、手作りおままごと、手作り絵本、園バスのバス停、小さな子たちに危険がないための柵。子どもたちの声から作った卒園の歌に、こうあります。

 ♪幼稚園の思い出と幼稚園の未来は、小さな友達がきっときっとつないでくれるから。

 幼稚園の未来を思う子どもたちの思いが感じられます。あんなに小さかった子どもたちの成長を感じ、送り出すことができること、寂しさと期待でいっぱいです。

 

平和学園小学校 「震災を覚える礼拝」と『さんびの会』

 震災から二年。先日、震災を覚える礼拝の中で『さんびの会』の皆さんが、素敵な曲をプレゼントしてくださいました。この会は、PTAの有志からなるもので、年に数回、子ども達と先生達のために、清らかな歌声を届けてくださっています。震災礼拝の中で歌われた曲は『君は愛されるために生まれた』です。心に響く歌です。お母さんから子ども達に贈られたメッセージも、ジーンと来ました。

 

アレセイア湘南中学校 「思いを一つに、新たな歩みへ」

 2月23日(土)、三年生の高校への「内部 進学テスト」が実施されました。生徒達は、普段では見られないような緊張の面持ちで試験に臨んだのが印象的でした。3月7日(金)~11日(月)にかけては、学年末テストが実施され、最終日の試験後、自転車安全教室が実施されました。また15日(金)には、二年生、三年生による「スティールパン演奏会」が行なわれ、スティールパン製作から始めて研鑽を積んできた練習、そして思いを一つにしての演奏会は、来会者に大きな感動をあたえました。19日(火)には終業式。その後「中学卒業証書授与」が行なわれ、進級、卒業の喜びと、新たな決心の時を持ちました。


アレセイア湘南高等学校 「卒業式」

 2013年3月1日(金)に、第62回の卒業式が無事に執り行われました。卒業生たちは、短い者で高校三年間、長い者は幼稚園から数えて、15年間の学園生活を終えての卒業です。

 学園生活はキリストと共にありました。毎日毎日礼拝を守り、讃美歌を歌い、心を一つにして祈りました。やがていつの日か、学園生活を懐かしく思い出す日がやってきて、知らぬ間に歌い慣れた讃美歌を口ずさむ時が来るかもしれません。

 卒業後の進路は、それぞれ違いますが、きっと与えられた場で、アレセイア魂を発揮し、地の塩・世の光として活躍してくれる事を願っています。