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根っこの成長

2021年11月22日

子どもの想い

園で過ごす子どもたちの日常生活の色々なこと、さまざまな経験。そこには必ず人と人の関係性があります。今、子育て中の保護者の皆様を見ていると、我が子を見つめるまなざしの優しさ・・・・微笑ましく思います。私もそんなときがあったのだろうかと30数年前を振り返ると、余裕なくバタバタと泣きながら子育てをしてきたなと反省、反省です。

私が子育て中に教わったことですが、大人の代名詞のように使われる言葉、「うちの子に限って」。「あなたを信じている」という気持ちが言葉になって子どもに届くとき、子どもを苦しめてしまうことがあるということ。

 子どもが育っていく途中には、色々はことがあります。嬉しいこと、悲しいこと。子どもが経験する一つひとつの想い。そのような時、必ず向き合う大人と子ども。お互いに何を考えて向き合うのでしょうか。どのような言葉をかけようか、何をどのように話そうかなど。我が子であるけれども、戸惑いながら向き合うこともあるのではないでしょうか。幼児期の経験には子ども同士、大人と子供の関係の中で、楽しいことばかりではなく、悲しい経験をすることもあります。幼稚園では子どもと関わるとき、何かあるのではと感じた先生方が、一人の子どもの想いを、保護者の皆様とは違う角度から支える様子があります。子どもは、向き合う人との関係、好きな友だち、苦手な友だちによって本当のことが言えないことがあるようです。心の奥底にその思いを閉じ込めてしまうことの苦しさを何とかしたいと先生方は、子どもと向き合います。丁寧に向き合うことが大切だと平和学園幼稚園では考えているため、時間をかけてじっくりゆっくり子どもと向き合います。長い人生の中で、誰かが自分のために時間をかけて関わってくれる、誰にとっても大事な時間です。この幼児期に経験できることはとてもうれしいことですね。

ですから、子どもの気持ちを引き出そうと焦らずに、じっくりと自分の気持ちが言えるように待つことが私たち大人の出来ることなのだと、今でもそう思うのです。子どもたちには、本当のことが言えなくて何となくごまかしたり、嘘をついたり黙ってしまうそのような経験をしてほしくありません。

子どもと話すとき、「早くして」「忙しいのに」「また」など、子どもが話したくても話せない状況を作っていることに気付いたら、一呼吸して子どもの顔を見てみましょう。そして、「どうしたの、あなたを信じているよ」と言わなくても大丈夫な関係を作っていきましょう。一人ではできない子育てだから・・・・一緒に考えていきませんか?