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2018年4月 6日

アレセイア通信2018年4月号

地球市民としての資質を…
 
 アレセイア湘南中学高等学校へ入学された、中学校45名、高等学校278名の新入生の皆さんご入学おめでとうございます。また、中学と高校の2・3年生の皆さん、進級おめでとうございます。いよいよ2018年度が始まりました。
 
 私は中学校と高等学校の学校長の武部公也(たけべ きみや)と申します。茅ヶ崎市内の公立中学校の校長から本校に着任して6年目を迎えました。本来は社会科の教師で、サッカーやソフトボール等の顧問をしていました。尊敬する人物は、幕末の松下村塾で志士たちを育てた吉田松陰です。「江戸」から「明治」という大きな時代変化の中で、将来を展望して多くの青年を育成した情熱に惹かれました。また、若い時は、海外の在外教育施設や現地の大学などでも教鞭をとっていました。専攻は教育哲学ですが、最近は開発教育に関する分野を中心に学んでいます。
 
 本学園の2人の創立者、賀川豊彦先生、村島帰之先生は建学の精神として「真の平和をつくるまことの人を世に送りだすこと」を提唱されました。平和学園が創立されて72年、本学園では幼稚園から高校まで一貫したグローバル教育カリキュラムを開発し、現在はすべての校種で子どもたちは様々な体験を重ねています。このグローバル教育カリキュラムでは「小さな平和」から「大きな平和」をコンセプトに、様々な「体験」と新しい学習「スキル」をリンクさせた多様な教育プログラムを配置し、その学習プログラムを通して「言語力」「思考力」「たくましさ」の育成を図っています。求める人間像は、「グローバル社会において、地球市民として自国のアイデンティティーを持ち、世界平和を願いながら自分の意見を発信し、ともに行動できる人」とし、様々な学びの中で地球市民としての資質を高めさせたいと考えています。
 
 昨年、アメリカのトランプ大統領の出現により、世界の動きが不透明で不安定になりつつあります。そして、世界に様々な新しい「壁」が生み出されてしまいました。最強国の大統領が「アメリカ ファースト」を声高に叫び、その出現がこんなに世界を動かすとは予想しませんでした。また、世界各国からの非難や制裁をものともせず、核開発をはじめとする武力の強化を進める北朝鮮の脅威の前に、国連でさえ有効な手立てを持ちえないとは思いませんでした。こんな世界の状況だからこそ、グローバル教育カリキュラムの様々なプログラムで学んだ本学園の卒業生たちが、多文化共生社会の中で言語、宗教、文化、慣習などの違う世界の人々とチームを組んでグローバルイシュー(地球的な課題)に取り組んでいって欲しいです。
 
 聖書の教えを建学の精神とする本校では、毎朝の礼拝で讃美歌唱和と聖書朗読に続き、多くの先生方の説教を聴く機会があり、生徒たちには話をしっかり聞く習慣が養われていきます。この習慣も、広い世界の中で、様々な違いを抱える相手の意見や考えを聞く上で、大切な「スキル」になるのではないでしょうか。この「聴く」力(傾聴)こそ、これからの世界平和を築くための第一歩になると思います。現在、本校のグローバル教育のために様々な分野の専門家たちが協力してくれています。ご指導いただいている専門家は話の内容だけでなく、その人たちの生き方や考え方そのものが、生徒にとって生きた教材になっているのではないでしょうか。自分で考え、その意見を発信しながら、多くの人と力を合わせて行動する「地球市民」を目指して、毎日の学習を大切に充実した学校生活を過ごしていきましょう。
 
学校長 武部 公也