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2017年2月 2日

アレセイア通信 2017年2月号

創立者の歩みから学ぶⅣ
 
 今日から2月、空中歩廊から見える雪化粧の富士山に心が洗われます。高校3年生はあと1か月で卒業を迎え、いよいよゴールが見えてきました。最後の追い込みでギリギリのチャレンジをしている人もいると思います。自分の「夢」を叶えるために最後まで頑張りましょう。健闘を祈ります。
 
 今後生徒たちが羽ばたいていく世界の情勢を見ても、残念ながら決して「平和」とは言えない状況が続いています。世界各地で紛争が終わらず、生徒たちと変わらない少年兵が武器を手にして戦場に臨み、大切な生命を落としています。校名の「平和」が物語るように、平和学園は平和を念願し71年前に建てられた学園です。今回も創立者である賀川豊彦先生、村島帰之先生の足跡をたどり本学園の存在意義を見つめ直してみたいと思います。
 
 賀川先生や村島先生の様々な言葉や行動は、各種の記念誌などに残されています。創立50周年を記念して発行された「灯をかかげて」の中に、こんなお話が掲載されています。
 
 ある年の卒業式の直前、私が、卒業生の1人が小児マヒで手足も不自由なのに東京へ移転後もその不自由な足をひきずりつつ通いとおしたことを話しますと、卒業式の式辞は、その生徒を対象として「からだは不自由でもできる仕事はある。神と人とに仕えて雑巾(ぞうきん)になれ!」と力をこめて話されました。その卒業生は、いたく感動し、その後洗礼をうけて熱心な信者となっています。考えてみますと、賀川先生ほど「偉大な雑巾」はなかったと言えましょう。人類の罪のあがないのため十字架につけられたキリストにならって、先生は神と人のため、世界のため、そして平和学園のために、愛と奉仕の雑巾として生涯をつらぬき通された方と言うべきではないでしょうか。わたしたちも、先生のあとにつづいて、雑巾がけをしようではありませんか。
                「鳩」第30号 1960年7月 村島帰之
 
 私は入学者の説明会で必ず創立者の思いを紹介します。まさに、今こそ本校で学ぶ全ての人間が雑巾となって社会のために働く「時」だと痛感します。グローバル社会に突入し、国や地域の壁を越えた新しい「つながり」が次々と新たに生まれてきています。経済分野におけるTPPがその代表ではないでしょうか。今まで以上に自由な交流が可能になってきています。しかし、相変わらず核兵器はなくならず、複数の国にまたがっての紛争やテロによる被害はなくなりません。人類は何度も「戦争」と言う過ちを繰り返してきました。文化や宗教の違いによる争いもなくなりません。私たちの学園は建学の精神として、平和をつくるまことの人づくりを掲げています。それを実現するために一人ひとりが自分のステージで雑巾になって、世の中を磨く「使命」があるのではないでしょうか。学園を巣立って行った先輩たちが、今、海外で、国内各地で、雑巾がけを始めています。いつでも、どこでも、誰とでも協力して平和を生み出すために、雑巾がけをしましょう。
 
 
学校長 武部公也