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2016年5月31日

アレセイア通信 2016年6月号

創立者 賀川豊彦先生の「四つの平和」から学ぶ
 
 今年度は本学園が創立70周年を迎え、様々な記念行事が行われます。校名の「平和」が物語るように、平和学園は平和を念願し建てられた学園です。今回から何回かに分けて、創立者である賀川豊彦先生の「四つの平和」について考えてみたいと思います。この「四つの平和」は賀川先生が昭和27年9月28日の中学高等学校校舎竣工式で挨拶されたものです。
 
 賀川先生の説かれた「四つの平和」
1 心の平和
2 家庭の平和
3 生活の平和
4 世界の平和
 
 今回は、最初にあげられた「心の平和」について一緒に考えてみましょう。
 
 終戦直後、賀川豊彦先生は、わが国の青少年の犯罪増加を嘆き、自分達の教育の使命として不良少年を減らすことを念頭に置かれていました。そのためには、「心の平和」が第一に必要だと説かれ、「もし、船に碇(いかり)がなければ漂流する。羅針盤がなければ目的地へ行き着かない。」と話されました。そして、参会者に対しても「心の碇」と「心の羅針盤」が必要であることを強調されました。神を信仰し、キリストと言う羅針盤を持つ事の大切さ、まさに神を中心とする「敬天愛人」の平和教育こそ、私たちが求めていく必要のあるものだと説かれました。そして、この心の平和を原点として、人類がお互いに愛し合う世界平和を真摯に希求されました。また、この演説の後段で、動物たちの生理的生活に対して、人類に必要な進んだ精神生活の重要性を指摘され、参会者に進むべき道をお示しになりました。人間は神の如く完全になりたいと言う気持ちがあり、そのために精進する気持ちになる。そして、それを叶えるためには精神の働きを活発にし、心の平和を確保していこうという道筋を提示されました。
 
 現代社会においては、家庭が崩壊する中で、一握りの人間の反社会的な行動により大切な生命や精神が脅かされることが少なくない状況が見られます。本校のグローバル教育は、「小さな平和」から「大きな平和」をコンセプトに、心の豊かさを育む様々な体験学習や、集団の中で多くの意見を引き出すための学習スキルの強化を図り、その両者の有効な融合を狙っています。その意味で、創立者の建学時の思いを着実に実現させるための教育実践に取り組んでいると言っても過言ではありません。生徒礼拝から始まる本校の学校生活は、一人ひとりの想いや願いをお互いに支え合うことから始まります。そして、礼拝や修養会などを通して、在学中に出会う聖句や讃美歌が、生徒たちの「心の平和」の礎になっているのではないでしょうか。6月3日(金)の讃美歌コンクールでは、各クラスがどんな心のハーモニーを響かせるのでしょうか。まさに、豊かで、安心して、生活しているクラスの心の平和が表現されるのではないでしょうか。
 
学校長 武部公也